「ほ、本当にそうなんだ…」今まで気づかなかった真実と対面する。なんだか頭がおかしくなりそうだ。そして、はっと気がついた。「じゃあ、私、白川さんと中学からの幼馴染みって事…?」「そうなるかな」白川さんはニコッと笑う。肩に何か重いものが乗っている気がした。どうやら、白川さんが私の肩に両手を置いているらしい。そして、考えているのか、少し黙って、言った。
「私達、お友だちにならない?」
ずっと、今まで関わった事のなかった人。ずっと、関係ないと思っていた、私には、止める権利などない、と。でも、それは違った。桜木さんの虐めには、私は関わってはいけないのかもしれない。でも、私は助けたい、桜木さんを救いたい。その気持ちはいけない事なのかな。桜木さんは、うつむいた。やっぱり、ダメなんだ、私にはお友だちになる権利なんてー。そう思ったときだった。
「いいよ、私達、お友だちになろう」
顔を上げる。白川さんはもう私の方を見てはいなかった、うつむいていて、失望したかのようだった。もしかして、受け入れてくれないのか。そりゃそうだよね。そう思ったとき、白川さんが顔を上げた。私は、びっくりしてしまった。その美しい顔からは、涙が溢れていた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!