コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
久々に温泉に来た。
暖かいお湯が心地良い。
ふわりと浮かぶ湯気の先を見ると…
「…え?」
eliotがいる。
「やぁnoob!君も来てたんだ!!」
身体は見えない。湯気に包まれている。
水温の混じった足音。
気づけばeliotは僕の隣にいた。
自然と熱を帯びて赤くなる頬を隠した。
「どうしたの?noob。」
聞かれただけ、名前を呼ばれただけでみるみる熱くなっていく顔。
「…なんでもない、平気…」
顔を覆っていた手をどかされる。
「…照れてるでしょ?」
思いがけないことを言われた。
______その通りだ。
「照れて…ない……し、」
「本当に?」
「…うん」
ある程度時間がたった。
そろそろ出ようか…そう思った時。
首にふれる唇の感覚。
Eliotの吐息が首筋をかすめた。
その瞬間、noobの身体がビクッと跳ねる。
「ひ、ひえっ……!」
「……あ、ごめん。冷たかった?」
「ち、ちがっ……なんか、びっくりして……!」
Eliotは小さく笑う。
「そういうとこ…本当に可愛い。」
そう言って、eliotは僕の唇をすっとなぞる。
首をかすめた吐息の感覚がまだ残っていて、がくっと身体が震える。
恐怖心でも、快感でもない、よくわからない感覚。どうしようもなく、抵抗もできなくて。
ただ、着実に距離が縮まる。
ふとした呼吸の乱れも、互いに伝わってしまう距離。
逃げようとしたnoobの手を、反射的にEliotが掴む。
「……ごめん、ちょっと、待って」
その声は震えていて、けれど優しくて。
noobは息を詰めたまま、目を逸らせない。
何かを言おうとしたけれど、言葉が出なかった。
Eliotは一度小さく息を吐いて、
「……なんで、こんなに近いんだろうね」
と、かすかに笑う。
けれど、もう視線は逸らせなくて――
どちらも、次の一歩が踏み出せずにいた。
「……ごめん、ちょっと、待って」
その声は震えていて、けれど優しくて。