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特に調達するものもねェし海賊や海軍との遭遇もねェ。
なので島に降りてたまにはのんびりしようということになった。
みんなは島の観光に出掛け、
俺はいぶきの買い物の付き添いにやってきた。
いぶきも必要なものを色々買い足すいい機会だ。
買い物は一人で出来るなんて言ってはいたが、
俺もあいつらと同様、いぶきが心配だった。
護身術は多少身につけているとはいえ、
いぶきの身に何かあったらと思うと気が気じゃない…。
「俺も人の事言えねェな…」
自分の過保護さに苦笑を浮かべ、いぶきを待つ。
いぶきは店に入っては服や靴などを買い、
今度は雑貨屋に入って品物を手に取って楽しそうに見ていた。
にしても……いぶきは色々と謎が多い…。
免許証というものだけでなく、
この世界じゃ見た事も聞いた事もねェ金も持っているだなんて…
「一体何者なんだいぶきの奴は……?」
それに嫌な夢を見てるというのも、
泣き出しちまったのも気になるところだ。
あいつが住んでいた場所で何かあったのか……?
あの持ち物一式は住んでいた場所から逃げ出そうとしていたとかか……?
でも
「マルコ隊長。」
「おっ、買ったのかい。」
「はい。これを隊長に買いたくて…」
謎は多いが、いぶきはとてもいい子だ。
「おお、いいのかこれ?」
「はい。こうして買い物付き添ってくれたり相談乗って下さいますから…。
あんまり大したものじゃないかもしれませんが、
お礼がしたいと思いまして…。」
いぶきから差し出されたシックな色合いのプレゼントボックス。
開けてみると、中にはパイナップルの味の焼菓子と羽根ペンとインクのセットが入っていた。
「おっ、すげェな?羽根ペンは壊れちまって元々新しく買おうと思っていたところだったんだ。
それにパイナップルが好きなの覚えてくれてたのか?」
「ええ。丸かじりしてましたしすごい印象に残ってます。」
なんて笑顔を浮かべるいぶき。
自分の為の小遣いだってのにそれを使って俺にプレゼントを買ってくれた
それに俺の心が温かくなっていく……
「大切に使わせてもらう。ありがとよい。
じゃあ俺からも礼だ。
何か美味いのでもご馳走してやるよい。」
「えっ本当ですか…!」
「あァ、何が食いたい?」
「じゃあ…あそこはどうでしょうか?
美味しそうなピザの看板の。」
「おっ、いいねい?じゃああそこに決まりだ。」
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