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#中太
夏の穂|双黒中心|フォロバ
2,029
怜
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太宰さん、中也、これからもお幸せにぃぃぃッ~‼ happy birthday Mr. Dazai‼
だざさん誕生日おめでとうございます! 尊すぎます!独占欲と我儘最高の組み合わせですよね!女体化すると素直になったりすぐ拗ねちゃったりするのがほんとに癖だし可愛すぎて召される
太宰さん、誕生日おめでとう!! これからも、中也と幸せに過ごしていって欲しい! 時間が遅くなっても太宰さんの誕生日をキチンと祝う中也が、男前すぎる!!
本日は太宰さんの誕生日!
pixivやXでも「太宰治(文豪ストレイドッグス)」と検索すれば上からズラーっと太宰の誕生日のお祝いコメントやイラストで賑わってますね!
個人的な最推しは別ですが、
友達(3人)、彼氏、兄、母の最推しなので
太宰の誕生日書きます!
中太♀でーす!
後天的女体化(済)です!
それでは、どうぞ!
太宰さんハッピーバースデー!
これからも中也とイチャコラしてくれ〜〜!
「ねぇ、本当に今から行くのかい? 今日が何の日か忘れたとは言わせないよ、中也」
まだ薄暗い早朝の寝室。太宰治――本来であれば誰もが知るポートマフィアの元最年少幹部、現・武装探偵社社員、そして「彼」の最愛の恋人である女性――は、ベッドのシーツを体に巻き付けたまま、不満を隠そうともせずに唇を尖らせていた。
普段の男物の衣服を脱ぎ捨て、私生活の場でだけ見せる彼女の姿は、幾重にも巻かれた包帯の隙間から覗く肌の白さも相まって、酷く脆く、そして妖艶に見える。
「あァ? 忘れるわけねぇだろ、手前の誕生日だ。……だがなぁ、こいつは首領からの直々の命だ。今日中に片付けなきゃならねェ闇取引の現場の件だ。他に回せる手駒がいねェんだよ」
鏡の前で黒い帽子を被り、外套を羽織りながら、中原中也は忌々しげに舌を打った。
言葉とは裏腹に、その青い瞳には明らかな焦りと苦渋の色が滲んでいる。最愛の恋人の誕生日に、よりによって早朝から呼び出されるなど、中也にとっても完全に想定外であり、不本意極まりない事態だった。
「森さんのケチ、人使いが荒い、社畜製造機。どうして中也はそんなブラック企業の犬を続けているんだい? いっそ今すぐマフィアなんて辞めて、私の専属メイドにでもなればいい。私が毎日、中也をたっぷり甘やかしてあげるから」
「誰が手前のメイドになるか、阿呆。それに手前は今、探偵社でろくに働きもせず薄給の身だろうが。養えるわけねぇだろ」
「酷いなぁ。私には中也を囲うだけのみつぎ物……じゃなくて、愛の貯蓄があるというのに」
ふてくされたように顔を枕に埋める太宰の姿は、普段の飄々とした自殺志願者とは思えないほど、ただの「恋人に置いていかれたくない寂しがり屋の女の子」そのものだった。
女体化してからの太宰は、精神的な部分でもどこか素直になれない頑固さと、同時に中也への強い依存心のバランスが変化していた。男の時であれば、冷徹な仮面の裏に隠していた「引き留めたい」という独占欲を、女の身になった今は、こうして隠さず全力でぶつけてくるのだ。
それが可愛くないはずがない。中也は深くため息を吐くと、ベッドの脇に歩み寄り、シーツごと太宰の体を抱きすくめるようにして、その額に軽く唇を落とした。
「……夕方には必ず戻る。美味いもんでも買ってきてやるから、大人しく待ってろ」
「嫌だ。夕方までなんて長すぎる。中也の馬鹿。仕事の馬鹿。私の誕生日なのに、私よりポートマフィアを取るんだね。もう知らない。中也が帰ってきたら、私は押し入れの中で冷たくなっているかもしれないよ」
「縁起でもねぇこと言うな。いいか、絶対に大人しくしてろよ。探偵社の奴らと密かに誕生日会でもしてりゃあ、時間はすぐ潰れるだろ」
「みんなには『当日は中也と過ごすから』って断っちゃったんだよ! あーあ、可哀想な私。誕生日の当日に、愛しい恋人に捨てられて、広い部屋で一人寂しく餓死するんだ」
ごろごろとベッドの上で転がり、全身で「拗ねています」と主張する太宰。
中也は腕時計に目を落とした。これ以上遅れると、それこそ任務の完了が遅れ、夜の予定まで響いてしまう。後ろ髪を引かれる思いを力ずくで断ち切り、中也は太宰の頬を優しく、しかし少し強めに抓った。
「痛いなぁ!」
「いいから待ってろ。絶対に、約束は守る。遅くなった分は、夜にいくらでも埋め合わせしてやるからよ」
「……本当に? 何でも言うこと聞いてくれる?」
上目遣いで、長い前髪の隙間から覗く茶色の瞳が中也を値踏みするように見つめる。その瞳に宿る仄暗い独占欲に、中也は背筋が震えるような、しかし同時に奇妙な充足感を覚えながら、短く「あァ」と答えた。
「約束だ。じゃあな、治」
下の名前で呼ばれた瞬間、太宰は小さく息を呑み、それからいっそう深くシーツに顔を埋めた。中也が部屋を出て、玄関のドアが閉まる音が響くまで、彼女は二度と顔を上げなかった。
-–
中也が去った後の静まり返ったマンションの一室で、太宰は天井を見つめていた。
窓から差し込む朝日が、少しずつ部屋を明るく照らしていく。普段なら、こんな日は昼過ぎまで泥のように眠るか、あるいは退屈しのぎに心中相手を探しに街へ繰り出すところだが、今の彼女にそんな気力は微塵もなかった。
「中也の馬鹿……。本当に仕事に行っちゃうなんて」
口を開けば呪詛のような愚痴が零れ出る。
相思相愛であることは疑いようがない。中也が自分をどれほど深く愛し、大切にしているかは、その触れ方一つ、視線一つで嫌というほど伝わってくる。だからこそ、そんな彼を仕事に奪われたという事実が、太宰の胸をどうしようもなく抉るのだ。
ベッドから起き上がった太宰は、中也が脱ぎ捨てていった部屋着のシャツを頭から被った。彼特有の、高級な煙草の香りと、僅かに残る体温。それに包まれていると、少しだけ心が落ち着くような気がしたが、同時に「本物がここにいない」という寂しさが、より鮮明に浮き彫りになった。
時計の針は、残酷なほどゆっくりと進んでいく。
午前十時。太宰はキッチンで冷たい水を飲み、リビングのソファに身を投げ出した。
午後一時。探偵社の国木田から「太宰、誕生日おめでとう。今日くらいは自死の真似事をせず、大人しく過ごせよ。あと来週の報告書は忘れるな」という、実にお堅い祝いのメッセージが届いた。与謝野や敦、鏡花からも温かいメッセージが届き、それらには素直に感謝したものの、太宰の心に空いた大きな穴は塞がらなかった。
午後三時。いよいよ限界を迎えた太宰は、中也の携帯にメッセージを送り始めた。
『中也、今どこ? 私はもう寂しさのあまり、中也のコレクションの高級ワインのラベルを全部剥がす遊びを始めようかと思っているよ』
『まだ終わらないのかい? 私はもう、ソファのクッションと一体化してしまいそうだ』
『中也、中也、中也。仕事なんて重力で潰してしまえばいいのに』
普段なら任務中の連絡は控えるところだが、今日ばかりは特別だ。甘やかされる権利が自分にはあるはずだと、太宰は自分に言い聞かせていた。
数分後、珍しく中也から短い返信が届いた。
『あと一件で片付く。ワインに触ったらマジで殺す。大人しくしてろ、もうすぐ帰る』
その文字を見た瞬間、太宰の胸に小さな灯火が宿る。
「もうすぐ、ねえ。その『もうすぐ』が、私にとっては永遠のように長いってことが、あの脳筋にはわからないんだよ」
文句を言いながらも、太宰の唇の端は自然と緩んでいた。
-–
夕方の五時半。予定よりも遥かに早いスピードで、中原中也は修羅場と化した現場を片付け、文字通り血眼になって帰路に就いていた。
部下たちが「中原幹部、今日の機嫌はいつにも増して苛烈だ」「巻き込まれた敵が哀れすぎる」と戦々恐々としていたが、中也にとってはどうでもいいことだった。彼の頭の中は、今朝、あれほどまでに寂しそうな顔をして自分を見送った恋人のことで一杯だったのだ。
「クソ、あの手前が、あんなに素直に拗ねやがって……」
思い出すだけで、胸の奥が締め付けられるように愛おしい。男の時の太宰であれば、嫌がらせの一環として任務を邪魔しに来るか、あるいは完全に無視して別の場所で遊んでいただろう。だが、女の身になった彼女は、中也に対してだけは、その脆い部分を隠さなくなった。自分が愛されているという確信があるからこそ、我が儘に、甘えるようにして中也を求める。
途中で予約していた特製のバースデーケーキと、彼女が好む最高級の蟹料理の詰め合わせを受け取り、中也は自分のマンションの鍵を開けた。
「治、戻ったぞ」
部屋の中は薄暗かった。電気が点いていない。
一瞬、本当にどこかへ行ってしまったのかと中也の心臓が跳ね上がったが、すぐにリビングのソファの陰に、丸まっている人影を見つけた。
太宰は、中也の黒いジャケットを布団のように被り、ソファの上で膝を抱えて丸くなっていた。近づくと、微かに規則正しい寝息が聞こえてくる。待ちくたびれて眠ってしまったらしい。
その寝顔は、普段の狡猾な知略家の面影はなく、ただただ幼く、無防備だった。長い睫毛が微かに震え、中也の服に顔を埋めている姿を見て、中也の胸に堪らない感情が込み上げる。
「……わりぃな、待たせて」
中也は荷物をそっとテーブルに置くと、太宰の傍らに膝をつき、その頬を優しく撫でた。
その手の温もりに反応したのか、太宰の茶色の瞳が、ゆっくりと開かれる。寝起き特有の、とろんとした視線が中也を捉え、そして次の瞬間、その瞳に明確な「不満」の光が灯った。
「……中也の、嘘つき。夕方には戻るって言ったくせに」
「まだ五時半だろ、立派な夕方だ。これでも死に物狂いで終わらせてきたんだよ」
「遅い。私がどれだけ寂しい思いをしたか、中也には想像もつかないんだ。一日が百年くらいに感じられたよ」
太宰は起き上がると、被っていた中也のジャケットを放り出し、そのまま中也の首に両腕を絡ませてしがみついた。
かなりの勢いだったが、中也はそれを当然のように受け止め、彼女の細い腰をしっかりと腕で抱え込む。太宰の体は驚くほど軽くて柔らかく、抱き締めるたびに、自分がこの女性を守り、愛しているのだという実感が全身を駆け巡る。
「あーあ、中也のせいで、私の貴重な誕生日が台無しだ。どう責任取ってくれるの?」
中也の肩に顎を乗せながら、太宰は耳元でわざとらしく溜息を吐く。だが、その腕は中也を離そうとせず、むしろ衣服を破らんばかりの力で強く、強くしがみついていた。口では文句を言いながらも、彼女がどれほど中也の帰りを待ち望んでいたかが、その肌のぬくもりから痛いほど伝わってきた。
「責任なら、今からいくらでも取ってやる。手前の好きなもん、全部買ってきた。ケーキもあるし、美味い蟹もある」
「そんなもので私の傷ついた心は癒えないね」
「じゃあ、どうしてほしいんだよ。言ってみろ、何でも聞いてやるって言っただろ」
中也が顔を離し、太宰の顔を真っ直ぐに見つめると、太宰は少しだけ頬を赤らめ、視線を彷徨わせた。普段の自信に満ちた彼女からは想像もつかない、少女のような躊躇い。
「……今日が終わるまで、一秒も私から離れないで」
「あァ」
「トイレに行くのも、お風呂に入るのも、寝る時も、ずっと私を抱き締めていて。明日になるまで、中也の視界には私だけを映して」
「……あァ、お安い御用だ」
あまりにも甘くで、独占欲に満ちた我が儘。男の時の太宰なら絶対に口にしなかったであろう言葉を、彼女は今、中也の胸に顔を押し付けながら紡いでいる。
中也は愛おしさが限界を突破し、太宰の体をさらに強く抱き締めた。彼女の長い髪から、自分と同じシャンプーの香りがする。それが二人の境界線を曖昧にさせていくようだった。
「本当に中也は優しいね。マフィアの獰猛な重力使いが形無しだ」
「手前限定だよ、莫迦。他の奴にこんな真似できるか」
「知ってる。中也が私だけの犬だってことくらい、最初から分かっているよ」
勝ち誇ったように笑う太宰だったが、その目は潤んでおり、中也への深い愛着と信頼で満たされていた。
お互いがなくては生きていけない、歪でありながらも絶対的な相思相愛。女体化した太宰の我が儘は、中也にとっては最高のプレゼントであり、同時に彼女を自分の腕の中に繋ぎ止めるための、最も心地よい鎖だった。
「よし、じゃあまずは飯にするか。手前、腹減ってんだろ」
「中也が食べさせてくれるなら、食べてあげてもいいよ」
「はいはい、お姫様。望み通りにしてやるよ」
中也が苦笑しながら太宰を横抱き(お姫様抱き)にすると、太宰は一瞬驚いたように目を見張った後、嬉しさを隠しきれない満面の笑みを浮かべて、その胸に深く寄り添った。
遅れて始まった、二人だけの特別な誕生日。
外の世界がどれほど混沌に満ちていようとも、この部屋の中だけは、お互いを求め合う甘い熱気と、決して離れることのない深い愛だけで満たされていた。