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4 - 3話/無愛想

♥

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2023年07月15日

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がらがら ッ 、


教室に入っても俺は誰にもおはようと言わないし 、誰からもおはようと言われない 。嫌われてるから …なのかな 、まぁ今更考えても無駄な話 。ずっとこうじゃないか …


昔から泣いてるやつが大嫌いだった 。それはきっと 、父親から「泣かない強い男になれ」そう教えられたからだろう 。いつだって弱い人 …いや 、女性を守れるような 、弱音を吐かない男になれと 。別に女子が泣いていても俺はそれを当たり前と思ってしまう 、でも男子が泣いていると「俺は泣けないのに 、情けないやつだ」と少し強く当たってしまう 。無愛想なのもあって 、こんな俺を好いたやつなんて今まで誰一人としていなかった 。だから昨日の告白が初めてだったんだけど …まさか初めてされた告白が男とはな 。別に同性愛に対して反対派 、というわけではない 。ただ俺は …俺にとっての普通の恋愛がしたい 。

まぁそんなことも置いといて 、こんなに陰キャなのに虐められないって …ある意味クラスのやつらの性格もいいんだろうな 。それか 、いじめる暇なんてないほど影が薄いか …


荷物を置いて担任が来るのを待っていると 、なにやら廊下が騒がしかった 。少しだけ顔を出してみると 、そこに居たのは昨日のパンダ (?)だった 。


nk あッッ !先輩いた


sm げっ …


友達はほしい …けど 、ここまで目立ってまでほしいとは思わない 。なんなら今すぐ退散してくれ …


nk 確か同じF組って言ってたから探しに来たんですよ~ !いや~ 、よかったよかった 。こうやってまた先輩と会えて _


ぺらぺらと話し出すなかむに同級生もびっくり 、それ以上にびっくりしてるのは俺だ 。そしてなかむに向いていた視線が突然俺の方に向けられた 。その理由はきっと …この陰キャにこんなにうるさ …よく話す後輩ができたんだと驚いているんだろう 。

ずっとここで1人で話されていても困るから 、仕方ないし話してやろう …そう思ったけど 。


sm ッぁ …


話し始めた途端 、さっきまで数人だったであろう視線が 、いつの間に全員が俺の方を向いていた 。


俺は視線が嫌いだ 、どうしようもなく 。


sm …ごめん 、もう担任来るから 。また後で


nk あッ 、先輩 …?


本当はまだ担任も来る時間じゃない …でも 、俺は怖くなってトイレに駆け込んだ 。今日は学校に来た時間が少し早かったから 、余裕があった 。さすがにあいつももう行っただろうと 、トイレから出ようとした時 。あいつと他のやつが話している声が聞こえてきた 。


モブ スマイル探してんの ?


nk あ 、もう見つかったので大丈夫です !戻っちゃいましたけど …でも 、俺の命の恩人なんです !


モブ …ふ~ん 、何があったか知らないけど…やめときな 。無愛想だし 、君が思ってるような優しい命の恩人さんじゃないよ w


sm ッ …、


そりゃそうだ 。泣いてるだけできれるような俺に …そんな俺に優しさなんて存在するはずもないんだ 。

昨日だって …すごく腹立たしかった 、悔しかった 。それなのに …


…俺は無愛想だし 、素直じゃない 。優しいやつでもない 、なかむが勘違いしてるだけ …こんなやつ 、好きになる理由なんて一つもないだろ …。



あれから俺はしばらくトイレにこもって 、今は放課後 。委員会があるから図書室に来た …けど 、放課後はみんな部活で来ないからいても意味ないんだよな …まぁ 、帰ってもすることないから暇つぶしにはちょうどいいけど 。それにここは …俺が大好きな本が沢山ある 。1年の時から読んでるからもう半分以上終わっちゃったけど 。卒業までに読み切れないか 、卒業前に読み切って最後の方に暇になっちゃうか …どっちだろうな 。


がらがらッ 、


sm …?


本当に珍しい 、テスト期間でもあまり人が来ないのに 。まぁそこまで来ると俺の学校のやつはどれだけ本に興味がなくて勉強にも興味が無いのかって感じだけどな 。


nk あれ 、先輩 …?


sm あ …


nk 先輩って図書委員なんですか 、!?


sm …うん 、


残念ながら俺の学校は委員会はいつでも入れるし3年間ずっと同じ委員会でいなきゃいけないという校則がある 。もちろん 、相当な理由があるなら辞めても変えても構わないが 。まぁつまり …今ここでこいつが入ることも出来る訳だ 。


nk 俺 、図書委員入ります !


sm 知ってた 。申請書取ってくるから待ってて …


nk ありがとうございます っ !


まぁ 、そんな気はしてた 。俺には相当な理由もないからやめらことも変えることも出来ない 。でも …他のやつサボりがちで全然来ないから仕事が減るのはいいかもな 。


準備室に移動して 、棚の上のダンボールの中に入れていたはずの申請書を探す 。


sm 申請書申請書 …あれっ 、ここじゃなかったか …?


がたッ …


sm っぇ …

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コメント

7

ユーザー

はよくっつけ~(*´˘`*)

ユーザー

smさん……(( nkさんsmさんに一生懸命で可愛い…((

ユーザー

最後のsmさんがッッ(((( でもNaが助けてくれそう()

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