TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

「gtくんって、夢とかあるの?」


「夢、ですか。」


夢はあるの?と聞かれても、あまり目標を作るタチでは無かったから、夢も。目標もそう呼べるなにかは、俺にはなかった。ちょっとあたふたしていると、お客さんは、こう言ってくれたんだ。


「夢ってさ、見ることしか出来ないこともあるんだよ。でも、夢が叶った時は、きっと凄く嬉しいけど、それが理想とかけ離れてしまってることだってある。」


「……。」


「だからさ。夢も目標もなく、フリーダムに行きて、楽しい!って、そう思えることを続けることだって、幸せの一つだよ?」


「そう、ですよね!ありがとうございます!!ちょっと気が楽になりました!!」 


「良いんだよ〜。あ、ドンペリ2本。」


「かしこまりました!!」


「また入れたの……?もうやめときなって、さっきからずっと言ってるのに……。」


「いーのいーの。さ、飲んで。」


「もう、後ちょっとだけだよ?」


「ングッ……?!」


「お客様がせっかく買ってくれたのに断っちゃだーめ。ちゃんと飲むんだよ?」


「ゲボッ、ゴッホッガホッ、はぁッ……? 」

「よくできました。」


お酒を口に突っ込まれた……?俺は理解が追い付かず、ずっとむせるばかりだった。そんな俺に、 大丈夫?とか言いながら、さすさすと、背中をさすってくれる。優しい、な。って、思った。まさかお客さんに接客を教えられるとは思わなかった。もしかしてこの人、別のクラブの店員とか?

「ごめんね、ごめんね。」

「スゥッ、ふぅーッ。いえ、すみません。僕がひよっこなのが悪かったです。ご教授頂き、ありがとうございます。」

「んーん。いいの、いいの。こっちも急にこんな事しちゃってゴメンね。辛かったよね。苦しかったよね?大丈夫?」

「だ、大丈夫、です。 」


びっくりしたけど、大丈夫、落ち着いて。前にいるのはお客様であって、恐怖の対象では無い、大丈夫だ、戻れ。そうは言い聞かせても、手が震えて、どうにもならなかった。この人に対して、ほんの少しだけ、好意を抱いてしまったこと、ホストとして失格だ……。でも、指名を受けた以上、最後まで接客するのがホストでもある!!


「これ飲んだら帰るね?」


「ッあ、はい。」


「お酒、強いんですね。異常なほど。」


「ん?まぁね。好きだから、」


誰かに、似ている…

「好きな人とかいるんですか?」


「んー?いるよぉ?」


「ははっ、いいですね。」


この、違和感は?

「美味しかった。ありがとう。」


「いえいえ、またいらして下さいね。いつでも待ってますよ。」


「ありがとう。」


重なった…?

「r……ッ!!」


「ん?」


「いや、人違いです。ごめんなさい。」


「……いいよ。」


NEXT♡×150

君の心にシャンパンコール

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

212

コメント

2

ユーザー

初コメ失礼いたしますm( _ _)m 「推しがホストなんて最高でしかない!!!!!」と叫びながら見させていただきました。 gtに甘々というか惚れてるrdが良すぎる... もし宜しければ続きを見たいです🥺出してくれたら飛んでくるので!!!!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚