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プロローグ
ある年の夏の終わり、少年は始業式を終えた帰り道で出会った。
涼しくのどかな風が吹く頃、少年は自転車で優雅に走っていた。
周りの木々の音、葉が落ちる音、鳥の飛ぶ様子、何もかも後視界に入った。
下り坂にかかり、坂の下にある海を見渡せる駅のベンチに1人の少女が座っているのが目に入り込んだ。
少年は地面に等間隔で足をつかせペースを落とした。妙に気になる懐かしさ。
しかし気になったのはこの時だけだった。少年は先を下り終えるとペダルを踏み込みペースを上げた。
シングルマザーの少年は毎日が憂鬱だった。これから始まる学校も重だるかった。
しかし、この気持ちをすべて覆してくれる1人の少女に出会う。