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桃「これで手当終わり」
強打したいむのおでこを軽く消毒をして包帯をまく
水「ありがとーっ!」
先程とは違い随分穏やかだ
俺は救急箱を元の位置に直す為動こうとする
桃「おわっ!?」
すると突然後ろからいむが抱きついてきた
水「つーかまえた♡」
自分の足を絡みおんぶ体制で固定しようとしてくる
桃「降りろ!」
いむを下ろそうとその場を暴れる
水「いいの?このままだと僕頭から落ちちゃうよ?」
水「そのまましんじゃうかも…そうしたらないちゃんのせいだね」
こいつは今どんな表情なんだ。何を考えているのか。そのまま俺は急いで寝室へと向かった
水「ないちゃん//いくら僕達恋人同士だからって順序があるよ//」
こいつが想像していることなんてする気はない
桃「動け!」
俺はベッドの上に腰掛けて怪我をさせないようにいむを振り払った
水「なーんだ。そういうことかぁ」
桃「当たり前だろ」
水「なんで?恋人同士だから別に変じゃないよね?」
正直俺はこいつが苦手だ。本当は付き合いたくもなかった
でもペットになるのはもっと嫌で妥協してしまった
そんな自分が許せない
水「もしかして攻めてきてほしいの?」
水「それなら早く言ってよ~♡」
桃「は?」
俺はそのまま押し倒された
水「ないちゃんの全て僕が貰っていいんだね♡」
水「どこから味わおうかなぁ?」
桃「やめろっ!!」
ドンッ
水「!?」
思わずいむを押すと驚いたような表情をしていた
水「順番…間違ってた?」
さっき言ってた恋人同士の順序のことだろうか
桃「もう別れたい」
言ってしまった。でももう耐えられない。
これ以上地獄の日々を過ごしたくない
水「なんで?どうして?何がダメだった?」
桃「お願いだから1人にさせて」
水「ダメだよ。ずっと一緒にいよ?」
本当に嫌だ。俺は死ぬまでこいつと一緒にいないといけないのか…
俺はそのままリビングへと逃げ出した
水「どこ行くの?」
桃「もう出ていけ」
水「なんで?」
桃「お前と話したくない!お前と一緒にいたくない!お前の顔なんかもう見たくない!」
俺は今までの気持ちを全てぶつけた
水「そんな…」
放心状態のいむを放置してその場を去ろうとする
ガシッ
水「いかせない」
凄く睨んで抱きつこうとする
桃「やめろ!」
俺は近くにあった果物ナイフに目をやる
桃「うああぁぁぁ!!!」
グサッ
水「う“っ…」
するといむの動きが止まる
桃「俺今何して、、」
水「へへっ♡人殺し~♡」
そのままいむは倒れ込みもう二度と立ち上がることはなかった
桃「俺が…ころ…した?」
しんでいるはずなのにどこか不気味な笑顔に見えるいむの姿
こいつはしんでも俺を苦しめるのか…
桃「人殺し…」
最後に放ったいむの言葉
なんでこんなことになったのか
悪いのは全てこいつのなのに
桃「どうして…」
俺はそのまま気を失った
桃「…あれ?」
目が覚めると病院にいた
しばらくして看護師の人がやってきてどうやら誰かが救急車を呼んだようだ
桃「誰が呼んだ…?」
あの日あの家には俺といむしかいなかったはず
外部の人が気づくわけもない
看護師「大変だったんですよ。もう1人の方も重症で…でもあなたを助けるのに必死だったらしいです」
もう1人の方?重症…もしかしてあいつ生きてるのか?
いやいや確かにあの時あいつは死んでいた
蘇生するはずがない
桃「俺を助けてくれた人って?」
看護師「別の部屋で入院してます」
桃「…そうですか」
次の日。俺の病室に誰かがやってきた
布団に潜っていたので誰かわからないがやってきた人は優しく俺の頭を撫でる
この感じ前にも…
桃「っ!?」
俺は思わず起き上がる
水「あ…」
桃「…なんで」
悲しい顔をするいむの姿
桃「なんでお前死んでないの?」
水「それなんか酷くない!?」
桃「だってあの時」
あの時腹部を刺して倒れ込んだ。血も大量に出ていた
あれだけのことがあって生きているはずがない
水「まぁ意識を失ったのは本当だよ」
水「でも何故か目が覚めて…そしたらないちゃんが隣で倒れていたからすぐ救急車呼んだの」
水「怪我してなくてよかった!」
桃「なんで」
水「ん?」
桃「なんでここまでして俺に執着するんだよ」
桃「お前俺に殺されたんだぞ?」
水「でも生きてるよ?」
桃「そうだけど、、でも!」
水「生きてるからいいの!」
水「僕は幸せだよ」
幸せ?こいつは何を思ってそう言ったのか…
水「早く退院できるといいね!」
桃「いむはどうなの?」
こいつも入院しているはずだから当然気になる
水「…僕は大丈夫だよ!」
少し暗い顔をする
桃「それならいいけど」
流石に刺したことに罪悪感があるので少し安心した
水「じゃそろそろ部屋抜け出したことバレちゃうから戻るね」
桃「抜け出してたのかよ」
水「またね、、」
どこか寂しそうな声で去って行った