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電月ゆうあ💫
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彩葉さん、今回のエピソードめっちゃ刺さりました……! らいとの「好きだから逃げてた」って気持ち、すごくわかるし、ロゼの『嫌われたのかと思った』って切ない言葉も苦しかったです。でも最後、小指絡めて歩くシーン、優しすぎて涙出ました😢💞 二人とも素直になれて本当によかった…!また読みますね🥀🤍
「……じゃあ、また。」
「うん。」
それだけ言って、らいとは手を振った。
ロゼも軽く手を上げて歩き出す。
いつもと同じ帰り道。
いつもと同じ別れ方。
……のはずだった。
だけど、その日から少しずつ何かが変わり始め
る。
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次の日。
「らい!」
友人に呼ばれ、らいとは教室の外へ出ていく。
ロゼが席に着いた頃には、もう姿はなかった。
「……。」
少しくらい話せると思っていた。
けれど昼休みになっても、らいとは別の友達と食堂へ行ってしまう。
放課後も、
「ごめん!今日は用事あるんだ!」
そう言って慌ただしく帰っていった。
「……そう。」
ロゼは短く返事をしただけだった。
けれど胸の奥には、小さな棘が刺さったような痛みが残る。
(避けられてる……?)
そんな考えが頭をよぎる。
「……まさかな。」
自分で否定してみても、不安は消えなかった。
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一方、その頃。
「はぁ……。」
らいとは人気のない廊下でため息をついていた。
(ロゼの顔見ると緊張する……。)
熱を出したあの日以来。
『もう一人じゃない。』
『俺がいる。』
その言葉が何度も頭の中で繰り返される。
ロゼと目が合うだけで、胸が苦しくなる。
だから少しだけ距離を取っていた。
嫌いになったわけじゃない。
むしろ、その逆だった。
好きだから。
近くにいると、全部顔に出てしまいそうで怖かった。
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それから三日。
ロゼはほとんど笑わなくなった。
「ロゼ、元気ない?」
「別に。」
誰に聞かれても、それしか答えない。
そしてらいともまた、笑顔が減っていた。
「最近どうしたの?」
「ううん、何でもないよ。」
無理に笑う。
けれど、その笑顔はどこか寂しそうだった。
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放課後。
雨が降りそうな曇り空。
らいとは一人で帰ろうとしていた。
そのとき。
「らいと。」
聞き慣れた声。
振り返ると、ロゼが立っていた。
「……ロゼ。」
「話ある。」
いつもより低い声。
真剣な表情。
らいとは小さく頷いた。
「うん。」
二人は校舎裏のベンチへ向かう。
誰もいない。
風だけが静かに吹いている。
沈黙が続く。
先に口を開いたのはロゼだった。
「俺、何かした?」
「え?」
「避けられる理由。」
「……。」
「あるなら言って。」
らいとは慌てて首を振る。
「違う!」
「違わない。」
「違うの!」
「じゃあ何。」
声は冷たくない。
でも、どこか苦しそうだった。
「俺……。」
ロゼは目を伏せる。
「嫌われたのかと思った。」
その一言が、らいとの胸を締めつける。
「そんなわけない!」
思わず大きな声が出た。
「絶対ない!」
「……。」
「嫌いになるわけないじゃん!」
ロゼは驚いたように目を見開く。
らいとは唇を噛んだ。
もう隠せなかった。
「だって……。」
声が震える。
「好きだから。」
その瞬間。
時間が止まったようだった。
「……え?」
「熱出した時……。」
らいとは俯いたまま話し続ける。
「ずっとそばにいてくれて。」
「看病してくれて。」
「『俺がいる』って言ってくれて。」
涙が一粒、頬を伝う。
「嬉しくて。」
「嬉しすぎて。」
「顔見るだけでドキドキして……。」
「だから逃げてた。」
静寂。
風の音だけが聞こえる。
ロゼはゆっくりとらいとの前に立った。
「顔。」
「……見れない。」
「見て。」
「無理。」
「お願い。」
その声は、とても優しかった。
らいとは恐る恐る顔を上げる。
目の前には、少し困ったように笑うロゼがいた。
「安心した。」
「……?」
「嫌われたんじゃなくて。」
「好きだったなら。」
その言葉に、らいとの目から涙があふれる。
「……ばか。」
「ごめん。」
ロゼはそう言って、そっとらいとの頭に手を置いた。
「俺も。」
「え……?」
「好き。」
短い一言。
それだけなのに、世界が色づいた気がした。
「ほんと……?」
「嘘つかない。」
らいとは泣き笑いになった。
「よかったぁ……。」
膝から力が抜けそうになると、ロゼがそっと支える。
「危ない。」
「……恥ずかしい。」
「泣き虫。」
「ロゼのせい!」
「うん。」
あっさり認めるロゼに、らいとは思わず笑ってしまう。
その笑顔を見て、ロゼもつられて笑った。
夕焼けが二人を優しく照らす。
長かったすれ違いは、ようやく終わった。
帰り道。
二人はいつものように並んで歩く。
けれど今日は少しだけ違う。
歩幅を合わせるロゼの小指に、らいとの小指がそっと触れた。
一瞬だけ目が合う。
ロゼは何も言わず、その小さなぬくもりを逃がさ
ないように、そっと指を絡めた。
らいとは照れながらも、その手を握り返す。
夕暮れの道を、二人はゆっくりと歩いていく。
もう、隣を歩く理由を探す必要はなかった。
──これからは、「好き」という気持ちを隠さずに、一緒に歩いていく。