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千冬は堕とされ呪われた天使

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千冬は堕とされ呪われた天使

第29話 - 第29話

110

2023年07月09日

#東京リベンジャーズ

#千冬

#暗い

#死ネタ注意

ここあちゃんよ⤴︎②🍍𖠚

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これでもう後悔はないね。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

深夜２時半頃。場地くんから電話がかかってきたんだ。

こんな深夜に来るだなんて思えなくて、何かあったんだと悟る。

まさか、千冬？？？そんな、まさか、やめろよ、

そんな話。千冬はもう死ぬはずないのに、

待てよ、なんでそんな確信が持てる？

仮にもし、今日を幸せな日にして、後悔がなく死ぬとしたら、、、。

ねぇ。千冬。嘘だよね？

恐る恐る電話に出ると場地くんの声で察した。

ーー場地『たけみっち！！』

すごく慌てて、焦っている声だ何もかも悟ったんだ。

千冬に何かあったんだ。でも、予想がもう「死」しかなくて、もう怖くてそのあとの話を聞きたくなかった。

ーー場地『千冬が、、、死んじまう。』

ーー武道『な、なんで、、』

ーー場地『余命されてたみてぇで、俺らに一切言わずに、誰も悲しませずに、今日幸せな命日にして死んだんだ！！泣』

泣きながら訴える場地君の声と、千冬との思い出、今日のこと、千冬の笑顔が頭に浮かんだ。

ーー場地『今、みんな病院にいる。早く来い。泣』

彼の声は震えて、酷く息が荒かった。よく聞けば周りの声も聞こえる。鼻水をすする音と、泣いている声かま聞こえてくる。その声を聞いているだけで心が痛くなった。苦しくなった。

ーー武道『今すぐ行きます。泣』

気がつけば俺も涙が止まらなかった。

急いで病院に着くとみんなもうとっくの前に着いていて、マイキーくんはどこか一点を見つめている。目にはいつも通りハイライトはなかった。

ドラケンくんは手術中の点灯するのを見つめ顔はどっと暗かった。

三ツ谷くんは両手を組み、神に祈るように額に手を当て、神様。と泣きながら祈っていた。

場地くんは、もう、説明するだけでも辛い。死んだような顔をしていた。

ずっと眠れていなかったのか、隈があるせいで酷く顔が醜く見えた。

でも、みんなから見る俺は、どんな顔をしているのだろう。

自分では分からなくて、トイレの鏡を見に行けば、そのには俺は知らない、全く、知らない俺の顔が底に映っていた。

こんな顔してたら、あいつに視野が狭いぞって、怒られちまうな、そんなことを思って口元だけでも笑ってみようとしたけど、笑おうとすればするほど涙が出てきて、口角が上がることは無かった。

ーー武道「当たり前か、、相棒の死なんて、受け入れられるはずねぇじゃん、泣」

俺はみんなのところに戻ると、みんなはそこにはいなかった。

どこに行ったのかと探していると手術中のランプは消えていた。

ーー武道「もしかして、、泣」

俺は手術室に恐る恐る入っていくと、絶望的な光景だった。

千冬の顔には白い布が被せられていた。

周りのみんなはもう酷い顔をしていた、

きっと俺も同じ顔だ。現実が受け止められなくて、

きっと、酷い顔をしている。

マイキーくんはドラケンくんと共に花を買いに行った。

ーー武道「…千冬、泣」

呼びかけてもいたずらっ子な、あの無邪気な顔でもう俺の名前を呼んでくれない。

もう相棒なんて呼んでくれない。

彼の大好きだった手も、触っても冷たく、ひんやりして、もう脈なんてなかった。手を離すとすとん、と落ちてその姿にさらに胸が苦しくなった。

息が詰まった。

ーー武道「なぁ、、千冬ってば、、泣」

そう呼びかける俺を見つめる場地くんと三ツ谷くんは死人の目をしていた。

まるで俺以外の人はもうとっくの前に死んでいるようで、怖く感じ始めた。

布をとると、彼の顔は眠っているように見えた。

幸せそうな顔をしていた。何故か笑っていた。

なんでそんなに笑ってるの？

そんなにいいことがあったの？

ねぇ千冬。幸せだった？

俺らのこと許してくれる？

お前はもう、死んでるの？

俺にはお前は眠ってるようにしか思えないよ。

ねぇ。見て。千冬。お前が死んだら、みんなこんな顔になるんだよ。

お前の死は俺らにとって大きな影響をもたらすんだよ。

それなのにお前は死にたいなんて言えるの？

ねぇ千冬、実際死んでみてどう？

幸せ？

千冬。死ねて幸せ？今千冬は幸せそうな顔をしているけど、実際死ぬ前怖かったんじゃないの？

それを隠すために今日まで耐えてたの？

1人で抱え込んでたの？

なんで俺らに言わなかったの？信用出来なかったの？

千冬。本当のこと教えてよ。

千冬は今、死ねて幸せですか？

本当は今日までずっと怖かったんじゃないの？

ずっとひとりで耐えてきたんじゃないの？

心配かけないように余裕を見せて自分自身を諦めていたんじゃないの？

千冬。

最終的に追い込むのは、自分を1番傷つけてるのは

自分自身

なんだよ。

葬儀の次の日も、その次の日も、酷く、醜い顔をしていた。

そして俺も同じで、酷く、醜い顔をしているんだ。

もう千冬の手には触れられない。

千冬の笑顔を見れない。

千冬を抱きしめてあげられない。

もう千冬の声は、聞けない。

もう千冬の匂いも嗅げない。

次はいつか忘れてしまう日が怖くて、怯えながらまた毎日を送ってるよ。

千冬。みんなお前のこと愛してたんだよ。

今まで生きててくれてありがとう。

愛してたよ。