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懺悔文

5 - ひとつめ

♥

37

2025年01月20日

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ーーーーー

md視点



ゴホッゴホッ



気づいたら口から血がでてる

裏切り者には血が相応しいけど、苦しいのは好きじゃないからなぁ



『みどりくん』

『どりみー』

『みっどぉ』

『みどり』



頭を駆け巡る

らだおくん、これから貴方への思いが溢れないように、ここで話させて

これで終わりにするから


ねぇ、大好きだったよ

らだおくんの笑う顔も、悲しそうな顔も

びっくりしたときの表情も、反応も

全部好き



貴方のために、得意だった戦闘を捨てて、

貴方のために、一から司令とハッキングを勉強したの



貴方がいたから、ここまで生きていられた

できるなら、貴方のために死にたいと思ったから、スパイをしててもこの国のために死ぬの



…まぁ、貴方に愛されたかったけど

俺が愛を求めても、返してくれる人なんていないでしょ





「みどり」





いつの間にか部屋に入ってきてたらしい

総統が1人で裏切り者の部屋に入ってもいいのか?



「ナニ?」


「俺は、信じてるから」


「ソレハ無駄ダネ」



残念だけど



ドンッ



らだおを突き飛ばして部屋に閉じこもる

そのとき見えた、らだおくんの表情なんて気にしない




きゅっと、心が痛くなった











ふぅ。裏切り者として、この国を守る方法、か



とりあえず、俺以外の軍の内通者を排除しようかな

何人かはもう目星ついてるし



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「ネェ内通者ダヨネ? 」



返事を聞くまもなくナイフで刺していく

もともとは戦闘担当だから、こんなの朝飯前


そう油断してたのが駄目なんだと思う

後ろから空を斬る、剣の音が聞こえた




「!?」



咄嗟に構えたものの、髪の毛と背中を少し切られてしまった

無事…とは言えないけれど処理も出来たし、大丈夫かな


俺の命の役目は国のために死ぬこと

命なんて安いもの


もともと髪は長かったし、背中はしかたがないから自分で止血しよう



「ハァ…」



床や壁が血みどろになり、内通者の息が途絶えたところで休憩


背中に手を触れると、べったりと血がついていた

アドレナリンで痛みなんて感じてなかったけど、改めて意識すると痛い


惨めな自分に涙が出てきそう



「ミンナ、」



涙が溢れそうな目を擦り、前を向く

最悪で最低な裏切り者として、俺は死ぬの

だけど、この国が好きだから、少しだけ手助けさせてほしい


髪の毛は俺のもっていた力の効力があるから、それを失うとちょっときついかもなぁ

背中は…まぁ、大丈夫でしょ


これが俺にできる、懺悔だから



ーーーーーーーーー



懺悔文が始まっていく

ひとつめのざんげ



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