如月紗羅は天才だ。
…….どちらかと言うと努力の。
僕が全国模試一位を取れというと…取る。
僕が体操の大会一位を取れというと取ってしまう。
ただ、それらの事がなぜできるのかと問うと、彼女はこう言う。
「君と…付き合いたいからだよ。」
僕らは友達、というより家族。
なんでそんな表現になるのか。それは僕が如月家に居候しているからにすぎない。
5歳の頃、両親を亡くした僕は、同じく父親を亡くした如月家に拾ってもらった。
如月とは幼馴染。それ以上それ以下でもない。
彼女の母親は社長で、彼女も一人娘として育てられて来た。
そんな状況が変わってしまったのは、12歳の時学校の帰り道だった。
「尚くん、私たちもうすぐ中学生なんだし付き合おう?」
その頃から僕は、如月が好きだった。
でも断った。今のままの方が将来近くに居られると思ったから。
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