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今日は休日で秀鳴さんが俺の家にやってくる。受験生の俺に勉強を教えにきてくれる。お家デートとはちょっと違うけど、秀鳴さんに会えたらどんな形でも嬉しいものは嬉しい。
秀鳴さんは大学生になってから学友からのお誘いがとても多い。一緒にいるときに大学の友達から誘いの電話がきてたし、多分俺が知らないところではもっと誘われているのだろう。
自分で言うのもあれだけど、秀鳴さんはどんな時でも俺を優先してくれる。いつも寝る前に電話ができるのは秀鳴さんが誘いを断っているからだろう。
、、本当にこんな俺で良いのかな?大学には男子校と違って可愛い女性がいっぱい居るし、そういう人と並んでいたらとてもお似合いだ。
俺は秀鳴さんが俺がいない所で笑っているだけで、、ムズムズするし、独占欲が強いし、、心が狭いし、、俺なんかよりも秀鳴さんなら、もっと、良い人がいそう、、、
そう思うと目に涙が溜まってきた。ダメだ。泣いたら心配させちゃう。せっかくの時間を潰したくない。
涙、引っ込め!秀鳴さんには元気に振る舞おう!
『着いたよ』
秀鳴さんからメッセージがきた。
ピンポーン
あ、秀鳴さんかな?
「秀鳴さん」
「みゃーちゃん、、?みゃーちゃん、どうしたの」
秀鳴さん声が低くなった。
「、、?何がですか?」
「目、赤い」
秀鳴さんが不安そうな顔をしている。
「、あー、これ、、これはですねー、」
「?」
「、、あっ、前みたいにBLで泣ける話があって、」
嘘、ついちゃった、、
「本当?」
「え?」
「、、不安そうな顔してる」
秀鳴さんにそう言われた瞬間、何かが切れたように目から涙が吹き出した。
「みゃーちゃんっ?」
秀鳴さんが俺を抱きしめて、背中をさすってくれた
「っ、、ふっ、、ぐすっ、、」
「みゃーちゃん、何があったのか聞いていい?」
秀鳴さんが優しく聞いた。言えない。言いたくない。これを言ったら俺と秀鳴さんじゃ釣り合わないことを、認めたみたいに感じる。
「、、お願い。みゃーちゃん、、」
秀鳴さんが悲しそうな顔をする。そんな顔させたいわけじゃないっ、、
「っ、分かりました。」
「うん、、」
「えっとー、、なんていうのかな、、?なんか、、」
「ゆっくりでいいよ」
勝手に泣いて、秀鳴さんに心配されて、
自分が、、こんな自分が、嫌になった
「秀鳴さんには、俺より、良い人が居るんじゃないかなーみたいな、、
急に、泣いちゃって、俺、変になっちゃったみたいです笑」
「、、」
「っでも、大丈夫ですよっ!もう、」
「平気そうにしないで」
「え?」
「みゃーちゃんが思ってること、全部知りたい」
「っ」
「お願い、教えて」
「言ってくれないのは、、寂しいな、」
秀鳴さんを不安にさせちゃっている。俺のせいだ。こんなくだらないことで泣いて、、
「、、、、、秀鳴さんは俺の事好きって言ってくれるけど、、、俺と居るのはもったいないと思います」
「っ、そんな事!」
「わかりますっ!こう言ったら秀鳴さんは絶対に否定してくれるって、」
「っ」
「でも、、でも、俺より心が広い人はいっぱい居るし、可愛い人も秀鳴さんの身近に居るわけで、そんな人と比べられたらもう、、、
俺じゃ釣り合わない」
言っちゃった。こんなことが言いたいわけじゃない、、
「っそんな事、俺が一番思ってるっ」
「っ、、?」
「俺なんかがみゃーちゃんと一緒に居れるのかって、、」
「えっ」
「俺よりももっと優しい奴の方がいいのかなとか」
「っ、秀鳴さんは優しいですっ!」
「、みゃーちゃんは俺と一緒に居て楽しい?幸せ?」
「幸せですっ!」
「ははっ、ならそれで良いじゃん」
「?」
「誰になんと言われようが、俺たちは一緒に居て幸せ、なら一生一緒に居れるんじゃない?」
「、、、、ふふ、そうですねっ」
そうだ。1番大事なことを忘れてた
誰になんと言われようが、俺たちは一生一緒だ