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月咲やまな
431
#恋愛
十色
257
でも絵美ちゃんとはよくしゃべっているみたいで、慣れた調子で絵美ちゃんもそれにこたえている。
まぁ、隣り同士なら、そうかも。
「結衣ちゃんと花日ちゃんに、いろいろ手伝ってもらってるの」
「ふーん。なーんか。なーんかさ」
岡田はニヤニヤしている。
男子が女子をからかう時にする顔つきだ。
「なによー?」
それを感じた絵美ちゃんも、めずらしく反撃の姿勢。
「三人並ぶと、ドリンクみてー。サイズはSとMとLがございますぅ〜」
Sは花日、Mは絵美ちゃん、そして絵美ちゃんと比べると少し背が高い私がL、と言いたいのだろう·····と思ったら。
「Sは綾瀬、Mは蒼井、そしてっ、Lはおまえだ〜」
そう言って、岡田は最後に絵美ちゃんを指さした。
「なにそれ! どうせ私は太ってます〜」
絵美ちゃんがプンと頬をふくませると、岡田はますますニヤニヤした。
「私が体重のこと気にしてる知ってて、岡田·····。もう!」
うーん、そりゃあ女の子だったらだれでも、自分の体重は気になるかも知れないけど・・・、でも絵美ちゃんは全然太ってなんかいない。
「S·····。私、やっぱりS·····」
花日は花日で、小さいと言われたことにショックを受けている。
絵美ちゃんはプンプンしながら、花日を慰めた。
「花日ちゃん、気にしちゃダメだよ。岡田って、いつもこうなんだから」
岡田って、いつもこう·····。
絵美ちゃんは優しくておとなしいから、岡田は調子にのって、いばってるんじゃないかな。
そう思うと、私はちょっとおもしろくなかった。
コメント
1件
うーん、このエピソード、すごくリアルな学校の空気が伝わってきました。岡田くんの軽いからかいと、それに乗る絵美ちゃんと花日ちゃんの反応。でも「私はちょっとおもしろくなかった」という主人公のモノローグが効いてるなと思います。三人の関係性の外から見える「いじめに近いからかい」を察する視点が、この子の優しさと正義感を感じさせて、すごく好きです。絵美ちゃんが本当は傷ついてないといいな、と思いながら読みました。