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二日後、雅弥と私のマンションで会った。
「雅弥」
私は玄関先で雅弥の胸に飛び込んだ。
「翔音、うまく行ったと思うよ。見てみ?」
それは和香那からのメッセージ
『本田です。小塚さん、今度単館で上映してる”リミッター”一緒に観に行きませんか?多分小塚さんもお好きな映画です』
「雅弥、お願いね。うまく|誑《たぶら》かしてね」
「あぁ。翔音を苦しめたコイツをとことん俺に沼らせてやる。」
「雅弥の方は順調?」
「あぁ、俺の方も上手く行ってる」
「そ、よかった」
「それにしてもさ、和香那は本当に翔音に集まる視線を狙うんだな」
「ん?」
「いや、やたらと藤田さん好みのタイプなんですね、とか言われた」
「まぁね、お父さんもそうだったしね」
「普通じゃねぇよ、本当。気持ち悪い女」
―――
雅弥と和香那が映画を観に行ったあとで
二人は正式に交際を始めたと
和香那から連絡が来た
そして、いかに彼が素敵か散々惚気ていた。
私はさらに追い討ちをかけるように
会社で好きな人がいたけど
身体を許したら、彼には彼女がいたと
自分の不幸を捏造して
和香那に愚痴っておいた
和香那は電話口で声を震わせて泣いてるみたいな声になった
だけど、多分
彼女は面白おかしくて笑いを堪えているんだろうって安易に想像できた
あんなことを平気でする女だもん。
私のそんな愚痴は、きっと愉快よね。
「翔音、きっとあなたのこと大切にしてくれる男性に会えるから!」
「和香那、ありがとう。私も雅弥さんみたいな素敵な恋人欲しい」
和香那が雅弥に依存しだすまでは
私の羨望をエネルギーにしてもらっておこう