「おい、飯。」
弟が柱稽古をしている途中、無一郎の兄が
おぼんにおにぎりを乗せてやってきた。
「あっ、兄さん!!!」
無一郎はさっきまで冷たい顔をしていたが
有一郎を見た瞬間、ぱぁっと笑顔になり
兄の方へ走った。
「今日も作ってくれてありがとう。」
「別に、。それが役目だからな」
「……はい。もう休憩だから、君たちも 休んでていいよ。」
「「「ありがとうございます!!」」」
他の隊士達も一斉に兄の方へ近づき、おにぎりを貰う。
無一郎と有一郎は、縁側の方へ行き2人で
一緒に昼ごはんを食べた。
「んーっ、美味しい!!今日は鮭なんだね。」
「まぁな。隠の人が持ってきてくれた」
「……へぇ、そうなんだ。」
食べながら何気ない会話を話していると、
ぽつ、と無一郎の頭になにか降ってきた。
「………雨だ」
上を見上げれば、空には水がたくさん
降ってきた。
なんせ、無一郎は稽古している時も雲行きが怪しかったため降ってくるだろうなとは思っていたが、こんなに早く降るとは思っていなかったのだ。
その時、無一郎ははっとした。実の兄有一郎は、11歳の頃片腕を無くしており、今は義という名の腕をつけている。
本題はそんなことでは無い。雨の日は腕が痛みやすくなる、と胡蝶さんと兄さんは言っていた。だから、定期的に軟膏を塗らなければならない。
「に、兄さん、早く部屋に行こう。それから軟膏も塗らないと」
「……そうだな」
部屋に避難した2人は、とりやえず座って
軟膏を取り出し有一郎の左腕に軟膏を
塗った。
「ぃぁっ、………!?」
「わ、ごめん、!!痛かった?」
「、ちょっと」
「……ごめんね、あと少しだからもう少し我慢してて」
「………ん」
「はい、終わり。兄さん今日はもう休んだら?」
「腕が痛いだけだ、問題ない」
「……でも、兄さん最近無理しすぎだと思うよ。たまには休んでよ」
「それはお前だろ。毎日夜遅くに帰ってきてるのに柱稽古もやってるから、休むべきなのはお前だ。」
「僕は柱だからいいんだよ。兄さんは一般人で筋トレもやってないんだから人一倍弱いでしょ」
「一言余計だ」
「でも事実じゃん。兄さんは横になって休んでて」
「………… お前は、」
「え?」
「お前はどうすんだよ」
「どうするんだって、……稽古の続きするよ。みんな待ってるし」
「……終わったら、俺の部屋来いよ」
「いいけど……どうして?」
普段有一郎はそんなことが言わないので、無一郎は珍しいこともあるもんだと目を開いた。
「……今日だけ、一緒に寝るから」
「……えっ、ほんと!?」
「特別だからな。」
有一郎も無一郎の体を心配して、ただ休めって言うだけじゃきっと休んでくれないだろうとおもった有一郎は、ひと手間加えて一緒に寝ようと言ったが、効果は抜群らしい。
「約束だよ!!僕ぱぱっと終わらせてくるから」
「わかってる」
「兄さんっ、終わったよ。」
数時間後。ゆっくり と襖を開けてたっている
無一郎がいた。
「……ん、そうか」
「ねぇ、僕も寝ていいよね!?」
「好きにしろよ」
「わーいっ」
はしゃぎながら無一郎は有一郎の隣で寝て
兄を抱きしめた。
「おい、……抱きついていいとは言ってないぞ」
「でも拒否しないってことは嫌じゃないんでしょ?」
「ぅ、………るさぃ。」
「もー、にぃさんったら可愛いなぁ~。よちよち」
「やめろ!!!」
「やだ」
他の隊士たちとの接し方と比べてみれば
呆れるほど温度差がすごく、有一郎は疲れ果てていた。
一方無一郎はそんなこと気にせず、兄に抱きつきながらぐりぐりと頭を押し付けている 。
「あーもう、わかったからさっさと寝ろよ。明日も稽古だろ」
「ん、もうちょっと」
そういうと無一郎は顔を近づけそっと有一郎にキスをした。
「ンンっ……!?」
有一郎の腰に手を当てれば少しビクッと小さく跳ねているのが可愛くて、もっと、もっと、とさらに要求してしまう。
「うぁ……ゃめ、はなせっ、」
蜜を交換し合い、歯を舌でなぞったり
とにかく無一郎は有一郎を要求した。
「は〜ッ…ん゛ぅッ……」
びくんっ、と大きく跳ねれば、しばらくくっ付いていた唇がようやくはなれ、有一郎は大袈裟に深呼吸ひた。
「はーっ、ぁ、ぁ、……ぉまえ、……」
「ふふ、ごめんね。忙しくて最近こういうコトしてなかったから。明後日は僕休みだか沢山いけないコトしようね❤︎」
「~~~~っ、もう寝る!!」
「ぁ、照れ隠しだ。可愛い」
「煩いな、!お前もさっさと寝ろ!!」
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コメント
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ゆいちろむいちろが休んでくれないと分かってるから自分が寝れば休んでくれるって思ってるの大切にされてるっていう自覚あって好き😖