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そこは屍の道、数多の屍が転がり積み重なって道となっている。
その先に、1人、人間が居た。
その人間は振り返った、その顔は
笑顔だった。
積み重なった屍を踏みつけてくるりと舞う、踊るように胴を踏みつけては、ぴょん、と別の頭蓋を踏みつける。
くるり、くるり、くるくるり。
笑顔を貼り付けた男が舞い続けた。
男が自ら作り上げた屍を踏みつけた。
いずれ男がピタリと止まり、愛おしそうにどこかを見ている。
「可哀想な子」
「嗚呼、可哀想」
「なんて可愛いんだろう」
男は恍惚とした顔で、そこにいる子供の顔を両手でそっと包み込み洗脳するみたいに何度も言う。
「可哀想で馬鹿でグズでノロマな君が好き」
なんて、なんて下に見た発言、好きとは思えないような言葉をつらつらと!それでも愛を謳う、愛だと謳う!そうやっていいのける!!
子供は何も言わない
「言い返すような口もない哀れな子」
子供は何も言わない
「こんなに言われても阿呆面で」
子供は何も言わない
「ただ見上げることしか出来ないんだから!」
それでも子供は何も言わない
そんな子供を、男は押し倒して胸元に縋り付く。
「好き、好き、大好き、愛している」
嘘くさい愛の言葉を雨のように降らせ続ける。
「可愛い子、可哀想な子」
子供の頬にそっと口付けを落とす。
「ずっとそのままでいて…」
子供に縋り付いたままそっと目を閉じ言葉をこぼす。
…下見にているような発言を注いだ相手に、今度は縋り付いた、跪いた、まるで神様を相手にするかのように、許しを乞うかのように。
…神様、だとしたら不敬極まりないことをしているが。
……それでも男にとっては、神様、またはそれよりも大切な相手なのだ。
子供はついに口を開いた
「ねぇ、伊東さん、満足した?」
伊東「……は?」
子供は、笑った。
伊東のことを、可哀想だと、嘲笑った。
伊東「…」
夢を見た、悪夢だ。
あまりの悪夢に朝食もあまり喉を通らない。
藤堂「どうしたんですか伊東先生、朝から随分と機嫌が悪そうですけど」
伊東「ろくでもない夢を見た…」
鈴木「ざまぁ…間違えたそりゃ災難だったね兄さん」
伊東「三樹三郎」
鈴木「左之助くんおかわりいる?(話逸らし)」
原田「いる!」
……思い知ってしまった
僕は、今の左之助の方が好きだ。
前の彼のことも確かに愛していたと思う、それでも今朝の夢で確信してしまったのだ。
【何よりも純な君が好き】だと。
思い出してしまったのだ、【純になった君を拾った】ことを。
何も知らない無垢な、汚れのない、彼が、好きなんだ。
…不安になってしまった、もし戻ってしまったら、彼が元に戻ってしまったら、その時は、僕は、彼のことをまた愛せるのか。
……そうやって不安になるなんて、これじゃあ、まるで、愛じゃなくて……
伊東「ただの盲信だろ……」
鈴木「?…なんか言った兄さん?」
伊東「何も」
藤堂「……」
あとがき
【盲信】
・わけもわからずに信じ込むこと。
・むやみやたらに信ずること。
【愛】
・かわいがり、いつくしむ心。
・大切なものとして慕う心。
・その価値を認め、大事に思う心。
純であることを盲目的に信じ、そうであり続けることを願うのは、愛と呼べるのか?
「……そもそも、あの人が純粋なわけないでしょう。」
「にしても、無いものを信じるなんて、ねぇ?」
「本当に、可哀想ですよね、伊東先生。」
伊東甲子太郎
自覚がある分幾分かマシかもしれないがだいぶ愛が歪んでる。 直した方がいいかなとは思うが簡単に直せるなら苦労はしない。
あと純な左之助が好きとの事だが字面が普通に処女厨、別に処女厨ではない。
次は藤堂。