コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
私の名前は 『河村 芽衣』 。
最近私にはとある悩みがある 。
それは 〝ものをよくなくす〟 事だ 。
〝鉛筆〟 〝消しゴム〟 〝ノート〟
〝スマホ〟 〝宿題〟
授業で使うものだけじゃなくて ,
普段使う大切なものだって 。
そんな私がどうやって生活してるかって ? それはね 。
幼なじみの 『神前 愛由』 ちゃんに
ものを借りてるんだよ。
毎日毎日 『愛由』 ちゃんに借りて
自分でも迷惑だとは思うよ ,
けどね 『愛由』 ちゃん , 使う物が
おしゃれで , 女の子がみんな
憧れるような物なんだ 。
そんな 『愛由』 ちゃんは
優しくて , 毎日私に物を貸してくれる
「愛由ちゃん , 消しゴム 貸してほしいな 。」
「いいよ 。 次の時間返してね 。」
「ノート見してくれない ? 無くしちゃってさ 。」
「仕方ないなぁ 。 明日はちゃんと買ってこないとダメだよ 。」
「つけまつげ貸してくれない 。」
「いいよ 。 その代わりこんど返してよね !」
毎日毎日 『愛由』 ちゃんにものを借りてた 。 でも毎日 『愛由』 ちゃんは嫌な顔ひとつせず , 貸してくれるんだ 。
そんなある日 , 借りてばっかじゃダメだと思い , お礼も兼ねてプレゼントをあげることにしたの 。
「 愛由ちゃん 。 いる ? 」
「 愛由ちゃん ? 」
「 愛由ならさっき帰ったよ 。 」
「 あ , ありがとうございます 。 」
話したことない子だった 。
とっても可愛かった 。
「神前 … 遥 ?」
『愛由』 ちゃんと同じ名字だ 。
「もしかして … 愛由 の お友達 かな ?」
「は はい !」
「そっか 。 愛由と仲良くしてあげてね 。」
「当たり前ですよ 。 あなたは ?」
「神前 遥 。 愛由 のお姉ちゃんだよ 。」
「愛由ちゃんの , お姉ちゃん ?」
「とにかく , 仲良くしてあげて 。」
「愛由 , 悲しそうだから 。」
ふと , お姉さんが言ってた 。
『愛由』 ちゃん , お友達多いの 。
悲しいわけが無い 。
次の日 。 『愛由』 ちゃんはいなかった 。 たまたま私が行った時だけ居ない 。
「これじゃ , なくしものしたら借りる相手がいないよ 。」
そういえば 『愛由』 ちゃんがいなくなった時から 〝なくしもの〟 しなくなった 。
『愛由』 ちゃんの 〝おかげ〟 って言っちゃ悪いけど , これで借りなくて済むな 。
今日は , 26日 。
『愛由』 ちゃんと帰る日 。
「愛由さん ? 屋上に , 空気を吸いに行ったわよ ?」
「ありがとう !」
「愛由ちゃ~ん !」
久しぶりに 『愛由』 ちゃんと会う気がしてウキウキしてた 。
………
誰かが泣いていた 。
「どうしたの 。」
声をかけた 。
「芽衣ちゃん 。 ごめんね 。」
「誰 … ? 愛由ちゃん ? どうしたの ?」
「私 … もう耐えられない 。」
「ねぇ ! 愛由 … ちゃん ? ダメだよ 。 危ないよ ! 降りて 。」
「これ 。 あげるよ 。 もうものは無くさないでね 。」
少しだけ 。 読んでみた 。
「愛由ちゃん … 虐めなんて … 聞いてないよ !」
「だって , 言ってないもん 。」
「愛由ちゃん ! ねぇ ! やめてよ 1日待って , 私がいるところでは ! やめてよ 。」
頭が真っ白になった 。
真っ逆さまに落ちていき , 頭がぐしゃっとなる光景を 。
「きゃぁぁぁぁ!!!」
下から聞こえる悲鳴 。
ざわつき 。
私はこれから責められちゃうのかな 。
あーあ 。
今日はなくさないと思ってたのに
〝者〟を〝亡〟くしちゃった 。