手を重ねあって頬を赤らめるのが純愛
自分よりも上の人が他人よりも重い愛を注ぐのが寵愛
謙遜などしないで思いっきり言えるのが親愛
なら、
「今僕が受けているのは何なのか」
答えは静寂に覆い被さった。
目の前にいる、光を反射せずただこちらを見つめる目を持った彼は僕の幼馴染で、親愛を注ぎあいた仲だった。
来栖凛、、いつから彼はこんなに狂ってしまったのか。
『こんなに強く握り返しちゃって…悪い子だね』
頭の中にこべりついたあの日の記憶が今でも色褪せずに笑ってる。
「ねぇ、凛」
凛「ん?どうしたの?」
「僕、お腹空いた、、」
凛「分かった、すぐ持ってくるね」
こうやって僕の要望にすぐ答えてくれるとこを見ると、あの日見た人とは違うのではないかと思うことがある。
でも、彼は彼。金箔を貼ったモンブランとそれが無いモンブランの味はほぼ一緒である。彼の愛は、形は違えど今でも重い。
だから、甘さによる痺れが来る。
凛「ほら、持ってきたよ」
彼が持ってきた器を見ると、トマトのリゾットと焼かれたフランスパン。昼に食べるには丁度いい量だ。
「ねぇ、凛。大学行ってるけど今日は行かなくて良いの?」
凛「あぁ、今日から春休みだからね。一緒の大学には行けてないから日程が少しだけズレるけど、基本的には外にいる時間とかは一緒だね」
あぁ、ここまで徹底的に拘束されるとは思わなかったかな…
凛「…ねぇ、、今やな事考えてたよね」
やばっっ、、とにかく冷静を装わないと!
「いや、そんな事ないよ。僕はただ…っ!」
『悪い子だね』
あ、、あぁ、あの時と姿が重なる。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!
凛「やっぱり違うこと考えてるじゃん、、」
悪い子だね
コメント
2件
名前良いのを思いついたらコメントしてください!
次回は主人公の肉を穿つ事になるので主人公の名前を考えてきます。