よく晴れた平日
誰もいないこの空間で
ただ1人空を眺めていた。
そんな時、ふとノック音がした。
em「(こんな時間に…?)」
「はい?」
sho「やっほーemさん」
em「shoさん?どうしたんですか、こんな時間に。訓練中では?」
するとshoは後ろに隠していた左手を見せ、照れくさそうに言った。
sho「訓練で腕やってもうてさ、w」
「暇やからたまにはここに来るのもいいかなって。」
em「あぁ、なるほど。」
sho「それにしても、いいよなぁemさんは。」
em「何がです?」
sho「ずっとここにおるんやろ?訓練のこととか考えんでええし、怪我する心配もないやん。」
「功績のことで争うこともないしさ。」
まるで何もしていないemが羨ましい
という言い方だ。
こっちだって…
俺だって……
em「俺だって…」
sho「ぇ…」
今まで自分の腹の底に溜め込んできた本音が
全て外に出る。
em「俺だってずっとここにいることなんか本望じゃない。みんなと一緒に訓練したいし、戦いにだって出たい。」
「shoさんはいいよね、戦いに出れず、なんの協力もできないことへの責任を感じなくてさ。」
「ずっと1人でここにいて、会話をすることも無くて」
「珍しく外に出たら後でまた呼ぶからって……」
「俺がどんな思いでここにいたか……!」
「……………」
「すみません、私_」
暖かくて、やわらかい。
今まで感じたことの無い温もりが、私を包んだ。
em「sho、さん?」
sho「ごめん、emさん。俺、emさんのことなんにも考えてなかった。」
「訓練とかめんどくさくて、戦争は大変で、もう嫌だって思ったこともあったけど、」
「みんなと戦うことが楽しくて…」
「emさんが何をしてるのかとか、どんな気持ちなのかとか考えたことなかった。」
「本当にごめん。」
em「…………」
sho「ご飯の時いつもちょっと離れたところにいるのも、俺らと居ずらかったから?」
em「……はい」
sho「じゃあ、次から俺の横な!」
em「え、?」
sho「ちゃんと仲間やろ?今更って思うかもしれへんけど、俺はそう思っとるで。」
em「sho、さん……」
sho「何泣いてんねんww」
久しぶりに泣いたと思う。
はじめて温もりを知って
人肌を感じて
安心したような、悲しいような。
今なら思える。
信じてよかった。
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