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【俺はもう、大丈夫だヨ】
Episode.1 Prolog
〇苗暇なつ(ナエマ ナツ)◀︎主人公
年齢:10
身長:137
〇苗暇すち(ナエマ スチ)
年齢:34
身長:175
職業:デザイナー
なつの父親
〇李星みこと(リセイ ミコト)
年齢:9
身長:132
なつのいとこ
〇李星らん(リセイ ラン)
年齢:35
身長:170
職業:会社員
みことの父親
〇雨乃こさめ(アメノ コサメ)
年齢:10
身長:131
なつの友達
〇紫月いるま(シヅキ イルマ)
年齢:10
身長:134
なつの友達
《🎼🍍side》
カーテンの向こうがゆっくりと明るくなっていく。
まぶたの裏に滲むあたたかい光。
俺は、布団の中で小さく身じろぎした。
🎼🍍「……ん」
目を開けると、部屋の隅の小さな観葉植物が、朝日に透けて輝いていた。
窓の外からは鳥の声。
そして、台所のほうからトントン、と一定のリズムを刻む包丁の音が聞こえる。
――父さん、もう起きてる。
その音を聞くと、胸の中が自然とあたたかくなった。
目をこすりながらベッドから抜け出し、冷たい床に足をつける。
夏の名残が少し残る初秋の朝。
空気が透き通っていて、息を吸うと胸の奥まで冷たさが届いた。
🎼🍍「…おはよー……」
寝ぼけ声でリビングに顔を出すと、台所に立つ父さんが振り向いた。
🎼🍵「おはよ、ひまちゃん」
キッチンから立ち上る香りは、味噌汁と焼き魚、そして出汁巻き卵。
湯気が光に透けて、まるで朝そのものの匂いがしていた。
テーブルにはすでにごはんとお味噌汁が並んでいる。
🎼🍵「そろそろできるよ。顔、洗ってきてね」
🎼🍍「んー……ねむい」
🎼🍵「あと5分寝てたら遅刻だったよ笑」
🎼🍍「…父さん、なんで朝からそんなに元気なの」
🎼🍵「父さんは朝がいちばん得意なの」
父さんは笑って、菜箸で器用に卵を巻いていく。
まるで何十年も料理を続けてきた職人みたいな動きだった。
洗面所に向かいながら、俺は思う。
父さんの作る朝ごはんは、いつも同じ味で、いつもあたたかい。
それが当たり前だと思っていたけれど――
ふと、母さんのことを思い出した。
もう何年も前のこと。
まだ小さかった頃、母さんもよく台所に立っていた。
味噌汁の味は、今とは少し違っていた。
父さんのよりも、ほんの少しだけ甘かった気がする。
🎼🍍「…母さんの味噌汁、どんな味だっけ……」
口の中で呟いてみても、思い出は霧のように曖昧だ。
顔も、声も、少しずつ遠ざかっていく。
でも、父さんが作る朝の匂いの中に、
どこか母さんのぬくもりが混ざっている気がした。
洗面所の鏡に映る自分の顔は、まだ眠そうで、
でもその目の奥に、ほんの少しだけ“さみしさ”が映っていた。
🎼🍵「ひまちゃーん、冷めちゃうよ」
父さんの声が飛んできて、俺はハッと我に返った。
🎼🍍「はーい!」
返事をして、駆け足でリビングに戻る。
テーブルに座ると、父さんが湯気の立つ味噌汁を差し出した。
🎼🍵「熱いから気をつけてね」
🎼🍍「うん」
一口すすると、出汁の香りが口いっぱいに広がる。
🎼🍍「やっぱり、父さんの味噌汁は美味しい」
🎼🍵「そう?嬉しいなぁ」
🎼🍵「料理だけは、母さんには負けないつもりだからね」
笑いながらそう言うけれど、その言葉の奥に、
どこかやわらかい哀しみが滲んでいた。
俺は黙ってごはんをかきこみながら、
父さんの指先をじっと見た。
包丁を握る手は細くて、少し赤くなっている。
でも、それがとても優しく見えた。
朝ごはんを食べ終えて、俺はランドセルを背負ってから玄関へ走る。
振り返ると、父さんがドアの向こうから手を振っていた。
🎼🍵「行ってらっしゃい!ひまちゃん」
🎼🍍「いってきまーす」
外に出ると、空は透き通るように青く、
風が頬を撫でた。
向こうの道でこさめが待っていて、
いるまがその横で本を片手に立っている。
🎼☔️「おはよ、なつくん!!」
🎼☔️「学校が終わったら公園いこうよ!!」
🎼🍍「いいな!」
🎼📢「また鬼ごっこ?」
いるまが少しあきれたように言う。
🎼☔️「ううん!色鬼!」
🎼📢「それ鬼ごっこだよな」
こさめの目がきらきらして、俺は思わず笑った。
空を見上げると、光が眩しくて、
世界がやけにきれいに見えた。
そのときの俺は、まだ知らなかった。
この何気ない朝が、
ずっと続くものだと信じていた。
父さんの笑顔も、温かい味噌汁も、
こさめやいるまと笑いあうこの道も――
全部、変わらず明日もあると思っていた。
next.♡100
コメント
31件
あああ、通知が、、泣 神作決定だ、、、
時差コメ失礼します! もうこの時点で神作が決定してる… 主様天才過ぎるのでは??? 今回の作品も感動系かな?!✨️
サムネから最高だったッ🫶🏻︎💕︎︎ 主人公なつくんはあついねぇ🔥🔥 ノベルあんま読まないからこれを気に読む❣️💪💪