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眠りひめ
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コメント
2件
うわ、この距離感の変化の描写、すごく好きです。主人公が「はやちゃんはそういう人だから」って自分に言い聞かせてる感じがリアルで、でも実際は特別なんだろうなって思わせる手首を掴まれるシーンがドキドキしました。最後の「勇斗のドラマ放送」って単語が新キャラっぽくて、このグループの関係性がもっと知りたくなりました!
最近、ふとした瞬間に、はやちゃんとの距離が近いと思うことが増えた。
廊下ですれ違えば、肩をとん、と叩かれる。
人混みでは、袖を軽く引かれる。
さっきだって、機材を抱えたスタッフさんとぶつかりそうになったその瞬間、手首を掴まれて、そのまま強い力で胸の方へ引き寄せられた。
驚いたけれど、不思議と嫌ではなかった。
昔から、そういう人だった。
困っている人を見つければ自然と手を差し伸べるし、誰よりも周りをよく見ている。
一度心を許して懐に入れたら、絶対に自分が守ってやると決めているような人だった。
だから、きっと今回もそれだけ。
はやちゃんにとっては、いつもの、当然のこと。
…それだけ、なんだけど。
こんなに近かったっけ。
前はもっと、もう少しだけ距離があった気がする。
最近は、気付けばすぐ隣にいる。
目が合う回数も、肩が触れることも増えた。
…気のせいかな。
少しだけ首を傾げる。
忙しい日が続いてるから、疲れているのかもしれない。ただでさえグループは今、怒涛のスケジュールなのに、彼はその上ドラマの撮影やそれに付随するメディア出演までこなしている。いつも何でもない顔で無理をしすぎる人だけど、せめてちゃんと眠れているといい。
そう思いながら、足早に歩いた。
勇斗のドラマ放送開始時間まで、あと10分。
間に合ったことにホッとして、マンションの自動ドアをすり抜けた。