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1 - 2限目(いるま視点)

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2025年09月09日

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窓から差し込む暖かい日の光。たまに流れてくる柔らかいそよ風。かろうじて耳に入ってくるか、入ってないかの講義。

俺は眠気と必死に戦いながら、ふと窓の外を見る

風に揺られる木の葉。流れに任せてふわふわと流されて行く雲。

(なんか、良いな…)

そんな語彙力もクソもないような感想を思い浮かべていた。


周りの奴らが騒ぎ出す声に俺はふと目覚めた。いつのまにか眠ってしまったらしい。

(このまま寝てていいかな…)

寝起きで回らない頭のせいで、そんなバカな考えをしてもう一度夢の世界に行こうとした

「いるまーおきろー」

このやる気の無さそうな声は…暇72?なつも寝てたのかよ…、てか二限目あるのか

「おきてますかーーー」

なんでもないようないつものことを頭の中ぐるぐるさせていたら、待ちくたびれたらしい。俺のことをずっと問い詰めてる

かろうじて開いてる目は、ぼやけているなつの制服しか見えなかった。というかそれ以外見る気もなかった。

「おーい、聞こえてるー?」

俺の髪をくしゃくしゃと掻き乱しながら俺に問いかけ続けた。なんとなく覚めてきた目を擦りながら上を見上げる。そこには、眠そうな顔をしていて、ニヤニヤしながら俺の頭に手を置いてる暇72がいた。なんとなく想像はついてたけど。

「え、あー…なつ…どした?」

「どしたって、お前が寝てたんじゃん」

俺の頭をくしゃくしゃと撫で続けながらそう言った。多分お前も頭回ってないだろ。俺もだけど…

「え、いるまお前2限連続?」

「まぁ、そうだけど…」

「はぁーご愁傷様」

「黙れ」

そんな会話をしながら、なつは俺の隣に座る。なんとなく講義の準備をしながら、また夢の世界に入ろうとしていた。

「お前また寝るの?」

「昨日オールだったんだよ…」

「いやー何してんだよ…」

とは言いつつもこいつは俺が夢の世界に入ることを否定しなかった。さてはこいつも寝る気か…。まぁなんでもいいけど。

「いるま、講義始まったよ」

「いや俺寝るし」

「知ってる」

脳死の謎会話を終わらせて俺は寝ようとした。したけど…

「なつ?」

「ん」

「なんで俺の頭手置いてんの」

こいつはずっと俺の頭に手を置いてた。なんでか、本当になんでかわからない。

「そっちの方がいるま落ち着くだろ?」

「まぁ…?」

いや、落ち着くわけがないだろ?というかさっきからこいつずっと距離が近い。さっきは寝起きで脳死してたから流れで進んでたけど、今はどう考えても冷静ではいられない。ましてや…俺の好きな奴にされるなんて、耐えられたもんじゃない。

なんとなく向き合うのが気まずかったのでそっぽを向いて寝る体制に移った。しかし緊張と心臓の音で完全に目が冴えてしまっている。

「なつ…寝てる…?」

「…ん、」

起きてるのか寝てるのかわからない返事が返ってきた。今振り向いて、もし起きてたら俺はどんな反応をすればいいのだろう。それに今の講義の状況を少しでも理解しておかないと…

俺はゆっくりと体を前に向けて、なつの方に視線を送った

「あ…」

起きてる。しかも目合ってる。なんでこいつこんなニヤニヤしてんの…?

なんとなく恥ずかしくなって俺はなつから視線を外して前を向いた。なつの手はまだ俺の頭にある。

「いるま?寝れなかった?」

「なんか目ぇ覚めた」

「ふーん」

誰のせいだと…まぁ勝手に目覚めたのは俺なんだけど…

「いーるま」

「なんだよ…」

「俺お前のこと撫でてやるから寝て良いよ?」

「は…は?」

何言ってんだこいつ…そんなことされても寝られるわけないだろ?

なつは俺の答えは聞かずに俺の頭に手を置いて、そのまま撫でた。なつの方を見ると、さっきとは違う優しい笑顔でこっちを見ていた。俺は、多分赤くなってる顔を隠すように腕に顔をうずくめた。


「いるまー、いるまーおきろー?」

そのなつの一言で目が覚めた。いつの間にか寝ていたらしい。うつろな目を擦りながら上を見ると、最初と同じ、眠そうな顔をしていて、ニヤニヤしながら俺の頭に手を置いてる暇72がいた。さっきの優しい笑顔からは想像できないくらいいつも通りのなつだった。

「んぁー…なつ…おはよ…」

「ん、おはよ」

寝起きで回らない頭を必死に回転させ、あるはずのない次の授業のことを考えてた。ふとなつの顔を見ると、まるで俺をバカにしてるように笑っていた。

「なんだよなつ…」

「お前寝起きブスだなーw」

「はぁー?」

なつが俺の頭をくしゃくしゃと掻き乱しながらそんな会話をした。

バカにしてるようにじゃなくて、本当にバカにして笑っていたらしい。多分まだ脳みそは起きてない。

「なぁいるま、この後もう授業ないっしょ?」

「まぁ、ないけど」

「一緒にスタバ行かね?俺奢りで」

「行く!」

俺の脳みそは一気に目覚めた。俺は速攻で机の上にある物を片付け、準備を整わせた。

「いるま?準備できた?」

「できた!」

「よし、行くか!」

俺はなつの隣に並び、互いに笑い合いながら大学を後にした。…

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