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5 - 君のせい〈下〉 🐉×🔝

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2025年09月06日

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!アテンション!


攻🐉×受🔝の捏造まみれのジヨタプ小説。

『君のせい〈上〉』、『君のせい〈中〉』の続き。

ご本人様たちとは全くの無関係。

ご都合主義の矛盾まみれ解釈違いもろもろですがたくさんの愛はある、たぶん。

🐉×モブ女の描写がありますので注意。

最後にはハッピーエンド予定なのでこのモブ子たちは噛ませ犬。ごめんね。

想像以上に2人を乙女思考にしてしまってはいる。ごめんよ。

センシティブにしてますがぬるセンシティブです。

覚悟の上読んでくださる方はそのままお進みください…!













俺がこの恋を諦めようと決めたあの日から、もうすぐ2度目の春になる頃だった。


「あれ?ジヨンヒョン、今日このあと予定あるって言ってませんでしたっけ?時間大丈夫ですか?」


今日は夕方に仕事が終わり、楽屋で着替えていたところ。気の利く優しいテソンは俺に心配そうな顔をしながら言ってきた。


「あー…いや、大丈夫」

「もしかして彼女とデートですか?」

「……の、予定だったけど、別れたから」


また、と言いそうになって慌てて口を噤むその姿に思わず笑いそうになる。もう何度このセリフを聞かされているんだろうな、彼は。俺だって何回言ったか分からないよ。


「そうでしたか」

「ああ。だから大丈夫。なんもない」


そう、もう何度も交わした会話だ。だから、それで笑って終わると思ってた。


「…………まだ繰り返してんのかよ、そんなこと」


驚いて、思わず声がした方を見る。険しそうに眉間にシワを寄せるトップの強い瞳と目が合った。珍しい、いつもこの手の会話には一切入ってこないのに。


「タプヒョン…?」

「もう、いい加減やめろよっ」


聞き慣れたその低音の声が微かに震えている。なんで君が、そんな顔するの?そんな泣きそうな顔を。

彼の思わぬ発言にその場がしん、と静まり返った。


「……………悪い」


そのことで我に返ったのか、彼はバツが悪そうに顔を歪めながら小さく呟く。そしてそそくさと荷物をまとめ出て行こうとするその腕を掴んだ。


「……なに」

「…………前に、話したいことあるって言ったでしょ?覚えてる?」


思わず指に力が入ってしまった。痛いかもしれない、それでも離せなかった。


「このあと時間ある?話したい」


他の3人が心配そうに見守る中、トップはこちらを見た。先程とは違う、弱々しい瞳をしながら、彼は小さく頷いた。









「相変わらず綺麗にしてるな」


急遽トップが家に来ることになったわけだが、基本俺の部屋は物が少ない。ごちゃごちゃといろんな物を置くのが好きじゃないから、とてもスッキリした部屋に見える。


「そう?物が少ないだけだよ」

「久しぶりに来た、ジヨンの部屋」


そう言ってキョロキョロと見渡されるとなんだか恥ずかしい。たしかに昔はたまに俺の家に来ては酒を飲むことがあった。彼への気持ちに気づいてしまってからは、なんだか心が落ち着かなくて呼べなくなってしまったけど。彼女を作っては別れてを繰り返しても、彼への気持ちはなくなってくれない。


(しぶといもんだな)


自分でも嫌になるほど。忘れようと思ってるのに、むしろ加速していく気がするから困ったもんだ。


「なんか飲む?」


お酒あったかな、と冷蔵庫を見ながら声をかける。しかし返答がない。


「……タプヒョン?」


聞こえなかったかな、と思い彼の背中に近づいてもう一度声をかけた。が、彼はどこか一点を見つめたまま動かない。何を見てるんだろう、と視線の先を追って、俺は思わず固まった。


「!」

「これ…」


そっと、トップが手に取る。それは、あの日挫けて渡せなかった、彼へのプレゼント。


「あ……それは……」

「あれからずっと、持ってたのか?」

「え?」

「………悪い。見るつもりはなかったんだけど、偶然…これが、ジヨンのカバンに入ってたの、見たことがあったから」


そうだったのか。全く気づかなかった。いつでも渡せるようにいつも持ち歩いていたから、どこかのタイミングで見られてたんだね。


「……そう。渡せなくて」

「…………別れた、彼女に?」


こちらを振り返った彼の大きな瞳が小さく揺れる。期待と不安と、よくわからない感情が混ざったような、そんな瞳が。


「……………ちがうよ」


ちがう。全然ちがう。勘違いしないでよ。これはずっと。


「ちがう……ずっと…………君に、渡したかったの」


もうダメだった。消えてなくなってくれと願っていた想いが、消えてなんかくれなくて、ならばせめてと心の奥に閉じ込めて見えないようにしてたのに。一度顔を見せたらもうダメだった。全部溢れ出してしまった。


「君がくれたネックレスが嬉しくて。俺、いつもしてたんだよ。知ってた?今だってそうだよ。そのお返しがしたくて、俺もあげたくて……買ったの。君を……想いながら」


彼の手の中にある小さな箱のリボンを解いて、ゆっくりとあける。そこにはあのときと変わらない、綺麗なエメラルドグリーンがあった。


「似合うと思った。これをつけたタプヒョンが見たくて、買った。すごい悩んで、たくさん迷って」


取り出して、彼の首元にあててみた。やっぱり似合ってる。想像以上に。


「……似合ってる」

「………………なんで、」


彼の震える声に、なんだか泣きそうになった。なんでって、どれに対するなんで?なんであの日渡さなかったのかってこと?なんでこれにしたのかってこと?それとも、なんでこれを買ったのかってこと?長々と説明するの、俺も君も得意じゃないよね。だからさ、


「……好きだから」


それだけなんだよ。


「…タプヒョンが、好きだから」


あーあ、言っちゃった。言わないつもりだったのに、伝えないつもりだったのに。君のせいだよ。


「……………そう、だったのか」


トップはそう呟くように言うと、俺の手からネックレスをとって、そのエメラルドグリーンを見つめた。愛おしそうに。


「ジヨンが…彼女作ったり別れたり、繰り返してたのって、そのせい?」

「…そう。君への気持ちを忘れたくて」

「渡せなかったのは、俺への気持ちを諦めようと思ったから?」

「そうだよ」

「……これ、俺のこと考えて考えて、選んだのか?」

「うん。すっごい悩んだし、すっごい苦しいときもあった。全部、君のせいだよ」

「……ふは、俺のせいかよ」


彼は嬉しそうに笑ったあと、ゆっくりとその首にネックレスをつけた。うん、想像以上に似合ってる、本当だよ。


「俺だって……すごいジヨンのこと考えて買ったし、渡すときだって緊張したんだからな」

「そうなの?全然気づかなかった。顔にでてなかったもん」

「これが俺宛てだったらいいなって勝手に期待して、貰えなかったとき落ち込んだ」

「…そうだったの」

「お前が新しい彼女作る度失望してた。別れる度なにしてんだって思うと同時に、ちょっと安心してた」

「……うん」

「苦しかった、俺だって、悲しかった。お前のせいだよ」


そう言って彼が笑った。細めた目、瞬きの拍子に涙が溢れて、笑ってるのに泣いてて、それがすごい綺麗だった。


「…じゃあ、お互いのせいだね。責任とるから、責任とってよ?」

「……当たり前だ」

「うん。好きだよ、タプヒョン」

「………俺も、ずっと前から」


随分遠回りしちゃったね。もっと早く言っておけばよかった。そう思いながら、その唇にキスをした。









もう外なんて暗いのに、恥ずかしいって聞かないからカーテンを閉めて、電気も消してあげた。本当は全部見たいけど、彼は恥ずかしがり屋だから仕方ない。そんなところも好きだから、仕方ない。


「ぅ、ん……っ」


ローテーブルの上には空き缶が数個。転がったまま落ちそうで落ちなかったそれは、さっき彼が足をぶつけた拍子に結局落ちた。


「ぁ、あ……」

「…いたい?大丈夫?」


暗がりでも目が慣れてしまえば案外見えるものだなと思う。ふるふると首を横に振るが、明らかにキツそうだ。ローションを駆使し時間をかけて解かしているが、通常受け入れるようにできていないところに指を入れているのだからそれはしんどいだろう。2本の指が入っただけ奇跡だ。傷つけないように爪だけは切っていたが。


「はぁ…だい、じょうぶ…ん、」

「ほんと?無理しないでね」

「むりじゃ、ない……から、ぁ…きす、きすして、じよん…っ」


ああなんて可愛いんだろう。煽るのうますぎない?慣れてんじゃないかって心配になるよ。指を食いちぎりそうなほどの狭さを考えたら慣れてるわけないんだけどさ。


「ん、」


たまらない気持ちになって、思わずその唇に噛み付くようにキスをした。薄いと思っていたその唇がくっつけると意外と分厚くて、その感触を楽しむように甘噛みをすれば、面白いくらいに彼の体が跳ねる。あいた隙間から舌を入れれば、そこは溶けそうなほど熱かった。


「ん、ぅ…んん、ふ、」


キスをした拍子に、俺のネックレスのペンダントトップが彼の鎖骨に当たる。顔を少し動かせば、今度は彼のネックレスと当たってカチャッと小さな音が鳴った。トップはその音に閉じていた目を微かにあけたあと、ゆっくりと目を細めた。長いまつ毛が揺れる。ああもう本当に離せないな、君のこと。


「は、ぁ……ね、たぷひょん、もう……いれていい?」

「………うん、」

「たぶん…というか、絶対痛いと思うけど、なるべくゆっくりするから」

「…大丈夫だって……じよんなら、だいじょうぶだから」


本当にずるい。そんなこと言って、止まらなくなったらどうするの。また全部君のせいにしちゃうよ。


「……うん、ありがと。いれるね」


指を抜いて、自身を押し当てる。興奮しすぎて痛いが、比にならないくらい彼だって痛いはずだから。傷つけないように、ゆっくりゆっくりと中に入れていった。


「いっ、あ…あ、あ!」

「ぐ…っ、きつ……たぷ、ひょん……もうちょっと、ちから、ぬいて…っ」


おでこにキスを落としながら伝える。彼は応えようと必死に深呼吸をしていた。少しだけ緩んだ隙に一気に押し進めた。


「あ、あああ…!」

「…ん……ぅ、ぁ…は、はいった、」


コメカミから流れた汗が顎を伝って彼に一粒垂れた。


「…は、はいった、?」

「うん…ぜんぶ、はいったよ、タプヒョンの中…あっつ…」

「……あ、はは…」


目を細めて彼が笑った。零れた涙が顔を伝って枕を濡らした。


「やっ、と……やっと、つながれたな」


やっと。本当にやっとだね。その言葉にどれだけの想いと時間が詰まってるんだろう。考えただけでなんだか泣けてきちゃうね。


「……うん、やっとだね。嬉しい」

「…はっ、ぁ………おれも、」


うごくね、と声をかけてから徐々に腰を動かしていく。熱くて火傷しそうなそこも、普段低い君の声が上擦るところも、大きな瞳が涙で濡れているのも、全部全部愛おしい。


「ぁ、あ……じよん、じよ…っ、ん、ああ」

「ん…たぷ、ひょん……っ」

「ぁん…ん、あぁ、ぅ…!」


シーツを握りしめていた手を掴んで指を絡めた。ギュッと力を込めれば、同じようにギュッと握り返してくる。


「…は…じよん…、も、もう…イッちゃ、」

「うん、イッていいよ…っ、おれも、限界…っ!」


ぐっと奥をついた瞬間、彼の体がビクンっと跳ねた。同時に締まる中に、俺もたまらず吐き出した。途端に力が抜けて、彼に覆い被さるように倒れる。


「はぁ…はぁ……、」

「は……タプヒョン、きもちよかった?」

「……ああ、すごく」


そんなこと言うの、本当にずるいなぁ。もう何度も君に恋をしてるのに、また好きにさせるなんてさ。今さらながら、顔が熱くなっていく。絶対顔赤いだろうな、恥ずかしいや。これも全部君のせいだよ。


「……ふ、はははっ」


いや、違うな。


「あーーー……幸せだ」


全部、君のおかげ、か。
















皆様お付き合いいただきありがとうございました!またまた思ったより長くなってしまったので、上・中・下と分けましたが、最後が迷子でしたね笑

でも無事ハッピーエンドにできてよかったです。読んでくださりありがとうございました♡





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文才ありますね!さすがっす

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