コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
明日は九州でAppleの知り合いとランチ。本来ならファーストクラスで行きたい所だが、自分の金で行く姿をSNSにアップすれば女の子からいいねがもらえるかもしれない。そのため安上がりな長距離バスにした。
僕はApple Watchで時間通りにバス停へ着いたことを確認しバスに乗った。車内に誰か知り合いがいるか見渡したが誰もいない。
わかっていたことではあるが、僕がもともと乗りたかったファーストクラスに比べれば乗客の平均は圧倒的に低い。
それでも僕が長距離バスを選んだ理由は、数%のぶっとんだ人間が、ファーストクラスとは比べ物にならないからだ。 だから俺は、その数%の人間としかちゃんと付き合いはしません。
とすると突然、小太りでいかにもオタクという風貌の男が遅れて乗ってくる。
きっとロクな大学出身じゃないんだろう。彼が向けられている視線に周りからからかわれた時のことを思い出す。「自分は灘卒だ、あの男とは違う」そう思いこみ、嫌な気分をかき消した。
僕が乗る長距離バスは4列だ。値段で選んだのは失敗だった。ダルビッシュ選手と身長体重が同じ僕だと狭いシートに尻が痛む。
到着するまでMacBookを開こうかと思ったがあの小太りの男が隣の若い女の子をチラチラ見ている。
チャラい感じの男大っ嫌いだわもう。女の子に話しかけんなクソが。できることなら僕が女の子の隣に座って話を聞いてあげたい。
小腹が空いた僕はバスに乗る前に買ったフレッシュネスバーガーを食べることにした。ガサゴソと包装紙からハンバーガーを取り出し口いっぱいにほおばる。
たまらない。 前日にGoogleの知り合いと呑みに行ったことと車内が乾燥してるせいもあってブルーボトルコーヒーはあっという間に空になった。
しばらくするとバスは海老名SAで休憩についた。今度こそはと思った僕はスターバックスでMacBookを開きももクロのライブ動画を見る。
あのバスの乗客の中でSFCに通っていてアイドルにも詳しいなんて人は僕以外にはいないだろうなと思うと最高の優越感だ。
再びバスに乗り、目的地の九州へ向け出発したのも束の間、凄まじい便意とかつてない尿意が僕に降りかかった。
もし粗相をしたらネットでまた炎上してしまう、そう思った瞬間「もぉダメェ!!我慢できないナリ!!漏れちゃうナリィィィィィ!!(ブリブリブリドバドビュパッブブブブゥ!!!!!ジョボボボボジョボボボ!!!!!!!ブバッババブッチッパッパッパパ!!!!!!」
その時、僕が心の底にしまい込んだからかわれた時の記憶が蘇る。ダブルアナルと呼ばれたあの時の記憶が。
(ブリブリブリドバドビュパッブブブブゥ!!!!!ジョボボボボジョボボボ!!!!!!!ブバッババブッチッパッパッパパ!!!!!!「あー!漏らしちゃった…ウワァァァ…マアァァァ…うぁー!漏らしたァー!」SFCが生んだ2人の奇声が福岡行きのバスの中でこだました。