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若井滉斗 × 大森元貴
幼馴染
🔞
⚠️死パロっぽい?
高校二年になっても、夜になると胸が締めつけられる。
布団に潜り込むたびに、もう隣にはいない彼の笑顔を思い出してしまうから。
_若井滉斗。
中学の頃、交通事故で唐突に命を奪われた幼馴染。 同じ町で、同じ通学路で、当たり前のように隣にいた存在。
失ってからもう三年近く経つのに、彼の声も匂いも、まだ俺の中で生々しく残っていた。
その夜もそうだった。時計を見れば、深夜2時57分。
寝返りを打って、ため息を吐くと、ふと視界の端に、誰かが立っていた。
ベッド脇。
白い月明かりを受けて、細い影が浮かんでいる。 目を凝らさなくても分かった。見間違えようもない。
「……滉斗……?」
喉から震える声が漏れた瞬間、涙が勝手にあふれた。
そこにいたのは、三年前に死んだはずの若井滉斗。 制服でもなければ、血に濡れてもいない。普通に、生きていたときのような姿で。
「……元貴」
低く、落ち着いた声。
けれど輪郭は淡く、霧みたいに揺れている。 触れたら消えてしまいそうで、それでも俺は手を伸ばさずにいられなかった。
「っ……!」
指先が頬に触れた。
冷たいのかと思ったのに、温かかった。 その瞬間、抑えていたものが一気に崩れて、俺は滉斗の胸に縋りついた。
「なんで……! だって、お前は、死んだのに……! なのに、どうして……!」
「……俺にも分からねぇよ。でも、気付いたらここに立ってんだ」
滉斗は不器用に笑った。
中学の頃から変わらない笑い方。 涙と嗚咽でぐしゃぐしゃになりながらも、俺は必死に抱きしめ返した。
抱き合ったまま、自然と唇が重なる。
ずっと夢に見て、決して叶うはずがなかった口づけ。
初めてなのに、懐かしくて、震えるほど愛しかった。
「ん……っ……滉斗……」
「元貴……もう、離さないから」
唇を重ねるたびに、温度が確かめられる。
舌が触れ合い、息が混じり合った瞬間、頭の奥まで痺れた。 幽霊なんて呼べない。これは確かに、生きている人間の熱だ。
気付けば俺はベッドに押し倒されていた。
身体の上に覆いかぶさる滉斗の顔は、まるで生前そのまま。
けれど、瞳の奥だけがどこか切なく揺れていた。
「……なぁ、元貴。俺のこと、ちゃんと覚えててくれた?」
「……忘れるわけ、ねぇだろ……バカ……」
答えると、滉斗は満足そうに唇を噛んで笑った。
そのまま、首筋に舌を這わせる。 生々しい熱がじわりと広がり、息が乱れていった。
「や……っ、滉斗、だめ……っ……」
「いいだろ。俺、今ここにいるんだ。夢でも幻でもねぇ」
耳を甘く噛まれ、背筋が跳ねる。
シャツのボタンが一つひとつ外され、白い肌を晒していく。 心臓が痛いほど打ち、涙と声が混じって抑えきれなかった。
「ずっと……元貴に触れたかった」
「俺も……っ、ずっと……会いたくて……でも、もう二度と……」
「こうして会えてんだ。だったら、もう考えるな」
そのまま重なり合う。
熱く、深く、溶けるみたいに。
切なさも恐怖も、全部かき消してくれるような強い抱擁と律動。
「……っ、滉斗……あぁっ……!」
「元貴……声、我慢すんな……もっと、聞かせて……」
ベッドの軋み、湿った音、涙交じりの声。
現実感なんてなかったのに、快楽は生々しく迫ってきて、逃げられなかった。
果てたあとも、滉斗は俺を抱き締めて離さなかった。 何度も額や頬にキスを落としながら、呟く。
「必ず、また来る。……だから、待っててくれるか」
俺は声が出せず、ただ強く頷いた。
_そして、それから毎週金曜の深夜三時。
滉斗は必ず現れるようになった。
何度も抱き合い、身体を重ねて、愛を確かめ合った。
彼が死んでいるなんて、信じられなくなるくらい。
ただ、その瞳に時折浮かぶ「帰れない場所を見つめるような影」が、唯一の現実を突きつけていた。
それでも俺は、金曜の深夜を生きるために過ごした。
滉斗が消えてしまうまでの刹那を、全身で刻みつけるように。
いつか、終わりが来ることを知りながら。
うわぁどーだろこれ
長編で書こうかな
コメント
2件
えっ長編見たいわぁ、 課題終わりに見て正解だった 天才すぎぃ