最終話になります。
ここまで読んで頂き、本当にありがとうございます。
心から感謝している次第です。
P.S.
「本編」としては最終話ですが、個人的に深掘りたいと思う部分が多々ございます。
ですので今後も「蛇足」を何話か投稿いたします。
例えば、サノスの家柄設定を活かした「ナムギュの知らない時に起きていたダークな裏の話」や「仲間達含めた普段の関係性」等です。
あまりに長文過ぎると飽きてしまう方々がいらっしゃると考えたので、必要最低限の超アッサリ描写で我慢いたしました。
ただやはり、自分としては非常に物足りないと言いますか…
ガッツリと書きたかった部分が多々あるんですよね…
投稿した際には、ぜひ一度お読み頂ければと思います。
「あらすじ」の部分をキャプションとして使用しております。
詳細はそちらに明記しておりますので、どうぞ一読のほうをお願いいたします。
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ある日突然、クラスメイトがいなくなった。
恐喝をしてきたクラスメイトが。
退学したのだろうかとナムギュは思ったが、どうやら違うらしい。
詳しいことは分からないが、行方不明だとか何とか。
あのグループも崩壊したとのこと。
だがナムギュ自身は全く興味が無かった。
理由なんかどうでもいい。
いなくなってくれて清々したとしか思わなかった。
そんなことより。
「おいナムス、タバコ吸ったな?」
「え!?何で分かったんすか!?」
「あと、酒も呑んだろ?」
「いやだから、なんで…」
「クセェんだよ。タバコくせぇし酒くせぇ」
「そんなに?」
「隠すの下手だよな、お前」
気付けばナムギュは、サノスが取り仕切っているグループに入ってしまっていた。
「てか、ナムギュです!ギュ!スじゃないです!ギュ!」
「あー、悪ィ」
「アニキってば、ぜんっぜん覚えてくれないですよね!?」
「つーかアレだな。ギュ!とか必死こいて言ってんの可愛いな、笑っちまう」
「はぁー?何すかソレ?」
あの日激しく同衾してからというもの、ナムギュはすぐサノスに慣れた。
むしろ慣れ過ぎて、若干図々しくなったまである。
だがその厚かましさすら、サノスには愛しかった。
キャーキャー騒ぐメスの子猫を抱き上げて、ダメージ皆無のツンデレパンチをくらっているような気分だった。
「てか、どうしよう…このままじゃ帰れない…」
飲酒、喫煙、クスリ。
控えめながらもナムギュはやり続けていた。
ちょっとだけ、ワルい子になったのだ。
だが、当然ながら家族には言っていない。
しかしサノス曰く、隠せていない。
このまま帰宅してバレようものなら、どれほど心配されるだろうか。
ナムギュは家族に愛されている。
それこそサノスと引き剥がされてしまうかも知れない。
それだけは嫌だった。
ナムギュが悩む中、サノスの仲間達が笑いながら言った。
「ホテルにでも行って来ればいい」
と。
「おーソレいいな!よしナムス、来い!」
「え!?ちょっと、ねぇ!待って!やだ腕引っ張らないでください!」
「持つべきものは頭のいいツレとイイ女だな!」
テメェの意思など知るかといった調子で、サノスはナムギュを引きずるように連れ去って行った。
「ねぇ!アニキ!ナムギュ、ですってば!ギュ!つか女じゃねぇ!」
遠ざかるナムギュの怒鳴り声を聞きながら、仲間達は2人の微笑ましさに笑うしかなかった。
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