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37
主
758
凡人の前菜
31
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3件
わあ、潔が自分からカイザーを呼び出すって…!「変に緊張する」「心臓がうるさい」って言葉がもう、初めての恋のドキドキそのもので可愛すぎました。カイザーの「今の言葉だけで俺は十分だ」も大人でカッコよかった…。最後に5人に見つかって叫ぶシーンも、彼らの執着が伝わってきて続きが気になります。心理描写が丁寧で、一語一語が胸に響くお話でした。
第10話「呼び出したのは――」
翌朝。
ブルーロック学園。
潔は、いつもより少し早く登校していた。
「…………」
手の中には、一枚のメモ。
そこに書かれている名前を見つめる。
「……よし」
昨日。
自分の気持ちを何度も考えた。
誰といると楽しい。
誰といると安心する。
誰に会いたくなる。
そして――
誰を見ると、心臓が一番大きく跳ねるのか。
その答えを確かめるために。
潔は自分から、一人を呼び出すことにした。
「…………来てくれるかな」
その頃。
少し離れた場所。
「…………」
凛が立っていた。
その隣には蜂楽。
さらに玲王、凪、千切。
そして少し離れた場所にはカイザーとネス。
全員が同じ方向を見ている。
蜂楽「ねぇ」
玲王「……何だ?」
蜂楽「潔、誰呼ぶんだろうね?」
凪「俺だといいな」
玲王「お前、それ本人の前でも言えるか?」
凪「言える」
千切「即答かよ」
凛「…………」
蜂楽「凛ちゃんは?」
凛「……知らねぇ」
蜂楽「嘘」
凛「……うるさい」
そのとき。
潔が現れた。
「おはよう!」
全員「…………」
潔「?」
いつも通りの潔。
でも――
全員、何かを感じ取っていた。
潔は少し緊張している。
そして。
潔が口を開いた。
「……あのさ」
全員が姿勢を正す。
「今日、放課後に――」
一瞬の沈黙。
「……話したい奴がいるんだ」
凪「…………」
玲王「…………」
蜂楽「…………」
千切「…………」
凛「…………」
カイザー「…………」
潔「だから――」
その瞬間。
潔が名前を呼んだ。
「カイザー」
「…………」
空気が止まった。
ネス「……え?」
カイザーの目が見開かれる。
潔「今日の放課後、時間ある?」
数秒。
カイザーは答えなかった。
「…………」
潔「カイザー?」
「……フッ」
カイザーの口元が上がる。
「もちろんだ」
潔「よかった」
「断る理由などない」
潔「じゃあ、放課後な」
「ああ」
潔が去っていく。
その背中を――
五人が見つめていた。
蜂楽「…………」
凪「…………」
玲王「…………」第10話「呼び出したのは――」
翌朝。
ブルーロック学園。
潔は、いつもより少し早く登校していた。
「…………」
手の中には、一枚のメモ。
そこに書かれている名前を見つめる。
「……よし」
昨日。
自分の気持ちを何度も考えた。
誰といると楽しい。
誰といると安心する。
誰に会いたくなる。
そして――
誰を見ると、心臓が一番大きく跳ねるのか。
その答えを確かめるために。
潔は自分から、一人を呼び出すことにした。
「…………来てくれるかな」
その頃。
少し離れた場所。
「…………」
凛が立っていた。
その隣には蜂楽。
さらに玲王、凪、千切。
そして少し離れた場所にはカイザーとネス。
全員が同じ方向を見ている。
蜂楽「ねぇ」
玲王「……何だ?」
蜂楽「潔、誰呼ぶんだろうね?」
凪「俺だといいな」
玲王「お前、それ本人の前でも言えるか?」
凪「言える」
千切「即答かよ」
凛「…………」
蜂楽「凛ちゃんは?」
凛「……知らねぇ」
蜂楽「嘘」
凛「……うるさい」
そのとき。
潔が現れた。
「おはよう!」
全員「…………」
潔「?」
いつも通りの潔。
でも――
全員、何かを感じ取っていた。
潔は少し緊張している。
そして。
潔が口を開いた。
「……あのさ」
全員が姿勢を正す。
「今日、放課後に――」
一瞬の沈黙。
「……話したい奴がいるんだ」
凪「…………」
玲王「…………」
蜂楽「…………」
千切「…………」
凛「…………」
カイザー「…………」
潔「だから――」
その瞬間。
潔が名前を呼んだ。
「カイザー」
「…………」
空気が止まった。
ネス「……え?」
カイザーの目が見開かれる。
潔「今日の放課後、時間ある?」
数秒。
カイザーは答えなかった。
「…………」
潔「カイザー?」
「……フッ」
カイザーの口元が上がる。
「もちろんだ」
潔「よかった」
「断る理由などない」
潔「じゃあ、放課後な」
「ああ」
潔が去っていく。
その背中を――
五人が見つめていた。
蜂楽「…………」
凪「…………」
玲王「…………」
千切「…………」
凛「…………」
そして。
凛が小さく呟く。
「……カイザーか」
放課後。
約束の場所。
誰もいない屋上。
カイザーが先に来ていた。
「…………」
扉が開く。
潔「カイザー」
「来たか」
「待った?」
「いや」
潔が隣に立つ。
しばらく沈黙。
潔「…………」
カイザー「…………」
潔「……何から話せばいいか分かんない」
カイザー「珍しいな」
「うるさい」
カイザーが少し笑う。
「それで?」
潔は深呼吸する。
「昨日さ」
「…………」
「ずっと考えてた」
「何を?」
「お前らのこと」
カイザーの表情が少し変わる。
潔「俺、今まで……」
「みんなが俺に優しくしてくれるのも」
「近くにいてくれるのも」
「俺と一緒にいたいって言ってくれるのも」
「全部、仲間だからだと思ってた」
カイザー「…………」
「でも、違った」
潔はカイザーを見る。
「俺、やっと分かった」
「…………何を?」
潔は少しだけ頬を赤くする。
「お前といると――」
言葉が止まる。
カイザー「…………」
潔「……変に緊張する」
「…………」
「もっと話したくなる」
「…………」
「帰ったあとも、また会いたくなる」
カイザーの目が細くなる。
潔「それに……」
胸元に手を置く。
「お前を見ると、心臓がうるさい」
カイザー「…………」
潔「だから――」
一歩近づく。
「俺、お前のことをもっと知りたい」
カイザー「…………」
「これが……好きってことなのか?」
カイザーは答えなかった。
ただ。
ゆっくり潔の前まで歩いてくる。
「……お前」
「ん?」
「それを俺に聞くのか?」
「だって分かんないんだよ」
潔は困ったように笑う。
「初めてだから」
その言葉を聞いた瞬間。
カイザーは――
いつもの余裕のある笑顔を消した。
「…………」
そして。
「潔」
「ん?」
「今の言葉だけで、俺は十分だ」
潔「……え?」
カイザー「答えを急ぐ必要はない」
「…………」
「だが」
カイザーは潔を真っ直ぐ見る。
「お前が自分から俺を呼んだ」
「それだけで、俺には意味がある」
潔「…………」
胸がまた跳ねる。
カイザー「だから今は――」
「俺の隣にいろ」
潔「…………うん」
二人は屋上に並んで座った。
しばらく何も話さない。
でも。
不思議と嫌じゃなかった。
潔「…………」
(やっぱりだ)
隣にいるだけなのに。
落ち着く。
それなのに。
心臓はうるさい。
潔は小さく笑った。
「……変なの」
カイザー「何が?」
「お前といると、安心するのにドキドキする」
カイザー「……それはな」
「ん?」
カイザーが笑う。
「俺も同じだからだ」
潔「…………」
また顔が赤くなる。
その頃。
屋上の下。
五人がいた。
蜂楽「…………」
凪「…………」
玲王「…………」
千切「…………」
凛「…………」
誰も喋らない。
やがて――
凪「……長いね」
玲王「……ああ」
蜂楽「……ずるいなぁ」
千切「…………」
凛「…………」
そして。
凛が拳を握る。
「……まだ終わってねぇ」
玲王「凛?」
「潔がカイザーを呼んだ」
「それだけだ」
凛は顔を上げる。
「潔が、カイザーを選んだとは限らない」
蜂楽「……そうだね」
凪「うん」
玲王「まだ勝負は終わってない」
千切「……だな」
五人の目に火が灯る。
――しかし。
その直後。
屋上の扉が開いた。
「……お前ら」
潔だった。
「…………」
五人「…………」
潔「何してんの?」
全員「…………」
潔「まさか……」
五人「…………」
潔「聞いてた?」
全員「…………」
潔「お前らァァァ!!!」
ブルーロック学園に、
今日も潔の叫び声が響き渡った。
そして――
潔はまだ知らない。
ここから始まるのは、カイザーとの恋だけではない。
六人全員が、
もう一度。
今度は真正面から、
潔の心を奪いに来ることを。
千切「…………」
凛「…………」
そして。
凛が小さく呟く。
「……カイザーか」
放課後。
約束の場所。
誰もいない屋上。
カイザーが先に来ていた。
「…………」
扉が開く。
潔「カイザー」
「来たか」
「待った?」
「いや」
潔が隣に立つ。
しばらく沈黙。
潔「…………」
カイザー「…………」
潔「……何から話せばいいか分かんない」
カイザー「珍しいな」
「うるさい」
カイザーが少し笑う。
「それで?」
潔は深呼吸する。
「昨日さ」
「…………」
「ずっと考えてた」
「何を?」
「お前らのこと」
カイザーの表情が少し変わる。
潔「俺、今まで……」
「みんなが俺に優しくしてくれるのも」
「近くにいてくれるのも」
「俺と一緒にいたいって言ってくれるのも」
「全部、仲間だからだと思ってた」
カイザー「…………」
「でも、違った」
潔はカイザーを見る。
「俺、やっと分かった」
「…………何を?」
潔は少しだけ頬を赤くする。
「お前といると――」
言葉が止まる。
カイザー「…………」
潔「……変に緊張する」
「…………」
「もっと話したくなる」
「…………」
「帰ったあとも、また会いたくなる」
カイザーの目が細くなる。
潔「それに……」
胸元に手を置く。
「お前を見ると、心臓がうるさい」
カイザー「…………」
潔「だから――」
一歩近づく。
「俺、お前のことをもっと知りたい」
カイザー「…………」
「これが……好きってことなのか?」
カイザーは答えなかった。
ただ。
ゆっくり潔の前まで歩いてくる。
「……お前」
「ん?」
「それを俺に聞くのか?」
「だって分かんないんだよ」
潔は困ったように笑う。
「初めてだから」
その言葉を聞いた瞬間。
カイザーは――
いつもの余裕のある笑顔を消した。
「…………」
そして。
「潔」
「ん?」
「今の言葉だけで、俺は十分だ」
潔「……え?」
カイザー「答えを急ぐ必要はない」
「…………」
「だが」
カイザーは潔を真っ直ぐ見る。
「お前が自分から俺を呼んだ」
「それだけで、俺には意味がある」
潔「…………」
胸がまた跳ねる。
カイザー「だから今は――」
「俺の隣にいろ」
潔「…………うん」
二人は屋上に並んで座った。
しばらく何も話さない。
でも。
不思議と嫌じゃなかった。
潔「…………」
(やっぱりだ)
隣にいるだけなのに。
落ち着く。
それなのに。
心臓はうるさい。
潔は小さく笑った。
「……変なの」
カイザー「何が?」
「お前といると、安心するのにドキドキする」
カイザー「……それはな」
「ん?」
カイザーが笑う。
「俺も同じだからだ」
潔「…………」
また顔が赤くなる。
その頃。
屋上の下。
五人がいた。
蜂楽「…………」
凪「…………」
玲王「…………」
千切「…………」
凛「…………」
誰も