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「」せりふ ()こころ
桃 side .
「ぁ”“ッ、”っだ、め”ッッ♡ すち、”ッッおれ”“、っッッもう”“っ”ッッ♡♡」
シーツに爪を立て、俺はのけぞるように背中を跳ね上げた。
部屋の境界線も、時間の感覚も、もうとうに消え失せている。
すちから容赦なく注ぎ込まれる愛情と、最奥を突き上げられる衝撃。
それらが、俺の身体を内側から完全に支配していた。
すちは汗に濡れた前髪を振り乱し、狂おしいほどの独占欲を孕んだ瞳で俺を見下ろしている。
その瞳に映る俺は、涙と愛欲でドロドロに溶かされ、ただ快感に突き動かされるだけの人形だった。
(怖い。この人は、人を殺した怪物だ)
(なのに――気持ちいい。)
(俺を、世界でいちばん必要としてくれている)
脳内で相反する思考が激しくぶつかり合う。
その過負荷な快楽のトランス状態の中で、俺の意識はふっと、遠い過去の記憶へとトリップした。
――しとしとと降る、冷たい雨の日の記憶。
すちと出会った、あの日。
死にそうな顔をして座り込んでいた学生のすちに、まだ幼かった俺は、無邪気な笑顔を向けてキャンディを差し出した。
『お兄ちゃん、これあげる! だから元気出して?』
あの時の俺の笑顔。
すちを底なしの絶望から救い上げた、あの純粋な微笑み。
それが、すちの止まっていた心臓を動かし、俺への異常な執着の『引き金』になったんだ。
「やッッっ”“、あ”“ぁぁ”~~~~っ”♡♡」
激しい衝撃とともに、脳裏のパズルピースがピタリと噛み合った。
分かってしまった。
理解してしまった。
すちをこんなおぞましい怪物に変えたのは、外の世界のノイズなんかじゃない。
あの日、無防備に笑いかけて、すちを俺に惚れさせた――俺のあの笑顔だ。
俺の笑顔が、すちの中に狂気という名の怪物を生み出し、育て、周りの人間を一人ずつ噛み殺させたんだ。
(おれだ。おれの笑顔が、みんなを消したんだ)
その真実に至った瞬間、激しい罪悪感は、信じられないほどの『甘美な快感』へと反転した。
恐怖が、完全に消え去っていく。
世界中を敵に回して、人を何人も殺して、俺だけの綺麗な世界を作ろうとしている怪物。
その怪物の『創造主』は、この俺なんだ。
「”“んぅぅ”、っ”!// は”、っッん”“っゃ~~~~ッッ”“っ♡♡」
すちの最奥への一突きとともに、俺の視界は真っ白な絶望と幸福で満たされた。
身体が激しく痙攣し、熱いものがお互いの間で弾けて混ざり合う。
「らんらん……っ、らんらん……! 愛してる、俺にはらんらんしかいないんだ……っ」
俺の胸に顔を埋め、子供のように縋りついて激しく息を荒げるすち。
その広い背中に、俺はゆっくりと自分の腕を回した。
今までのように恐怖で強張った手じゃない。
自らすちを強く、強く抱きしめ返すための腕だ。
「すち……おれの、怪物……ッ♡」
掠れた声で囁きながら、俺の唇の端が、自然と吊り上がっていく。
恐怖は死んだ。
人形としての絶望も終わった。
ここから始まるのは、俺たちの本当の、甘くて壊れた物語だ。
腕の中のすちが、俺の明らかな『変化』を察知して、驚いたように顔を跳ね上げる。
そんなすちに向かって、俺はあの日すちを狂わせた、それ以上に妖しく濁った『最高の笑顔』を浮かべてみせた。
【け】
episode 14 . fin_
奏.KaNaDe
28
仁名
524
コメント
5件
【】のやつ繋げてみたんですけど、ふたりでいっしょに、おれらだけ なはず、えやばやばやば 好きすぎる! ありがとうございました
🌾失っ.ᐟ.ᐟ 【】繋げたらやばくて泣くっ… ありがとうすぎる…… ふたりでいっしょに、おれらだけ って…もう、すきじゃん(?) 表現が上手すぎて好きだよぉぉぉぉぉ(泣 愛せるぅぅぅ… ごちそうさまでした…
わああっ、この展開エグすぎん??😭💦 桃sideめっちゃ重たいのに、なんでこんなに胸にグッとくるんだろ…!「おれの笑顔がみんなを消した」って自分の罪に気づいて、しかもそれを快感に反転させるところ、もう完全に引きずり込まれてる感じがヤバかった〜。すちへの恐怖が「創造主」としての自覚に変わって、最後の「おれの、怪物…♡」とかあの笑顔で終わるの、美しすぎて鳥肌立ったよ…!ふたりの歪な愛、完璧に完成しちゃったね…✨