アナウンスによって集められた各棟の選手と指導者達はざわついていた。
こうして青い監獄中の全員が集められることなんてネオエゴが始まってから初のことだ。
ウィィーン
自動ドアの音で先程とはうってかわって静まりかえったところで絵心が話しだす。
絵心「単刀直入に言う。うちの選手2名が何故か子供になってしまった。」
一同「は?」
青い監獄の中でそんなことを言われるとは予想すらしていなかった彼等は耳を疑った。
絵心「だーかーら、ブルーロックの選手が二人子供になってんの。俺にもよくわかんないんだけど。」
絵心「で、これを受けて、暫くの間青い監獄は保育園になる。」
一同「,,,(情報処理中)」
絵心「ってことで今から俺も含めてここにいるお前ら全員保育士なの。」
は,,,?という雰囲気が暫く続いた後、
「子供見たい!!」
何処からともなく声があがる。
絵心「はぁーまぁ保育士なんだし見とかなきゃダメか。」
絵心「アンリちゃん、連れてきて。」
アンリ「はい!」
++++++++++
アンリ「たびとくん、えいたくん、このまま歩いてあの男の人のところまでいってくれる?」
烏「うん!」
乙夜「わかった!」
アンリ「(かわいいー♡)いってらっしゃい!」
烏・乙夜「いってきま~す!!」
++++++++++
いってきまーす!!
どこからか幼児の声が聞こえた一同は驚く。
テチテチテチテチ
そんなかわいい足音と共に絵心に近づいていく小さな二人の子供に目を見張る一同をよそに、幼児化した烏と乙夜は
乙夜「ねぇね、たびと、ここなんかすごいね。」
烏「せやな。いっぱいひといるしな。」
と仲良く話しながら二人にとってはとても長い距離を歩いている。
少しすると
それを微笑ましく眺めるくらいには一同も青い監獄という施設に子供がいるという事実を理解できてきた。
ドテッ
一同「あ、」
烏「あ!」
楽しく話しながら歩いていた2人だったが、乙夜が転んでしまった。
乙夜「う、ぁ(じわぁ)」
烏「だいじょーうか?」
乙夜「うわぁ~ん!!」
急に泣き出した乙夜にその場にいた全員が焦りだす。それは同じく幼児化している烏も例外ではなく、「どこがいたい?」と声をかけるが、乙夜は泣くだけで、烏も泣きそうになっている。
烏「え、えーた?だいじょーぶ?(ウルウル)」
乙夜「うわぁ~~ん!!」
烏「うぅ、えーたなきやまない,,,うわぁ~ん!!」
とうとう烏も泣き出してしまい、全員がどうしたものかと困惑している。
チッ
どこからか舌打ちが聞こえた。
その音と同時に烏達の方へ近づく影があった。
サッ
烏と乙夜が抱き上げられる。
___凛だ。
舌打ちをしたのは凛だが、今大衆の前で一人、二人の子供をあやしているのも凛だ。
烏・乙夜「うわぁ~~ん!!」
凛「あぁ、もう、泣き止め。ほら。」
トン トンと背中を優しくたたきながら凛が二人に声をかける。
烏「うぅ、んスースー」
乙夜「ん、スヤァ」
安心したのか二人は眠ってしまった。
焦っていた一同は感心して凛に声をかけようとしたが、凛の「うるせぇ。おきちまうだろ。」の一声で制された。
絵心「まぁ、こういうこと。だからお前らも糸師凛を見習ってコイツら(烏・乙夜)の世話をするんだ。」
「はぁ,,,?」
一同は困惑しながらもとりあえず引き受けることにした。
そして気づいた。
「烏と乙夜めっちゃかわいい!!」
___________保育園、開園。
コメント
1件