テラーノベル
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「ここがフルムーンレイクだよ」
目の前に大きくて、満月のようにまん丸の湖が現れた。湖のまわりをぐるっと囲うように白亜色の街が広がっている。
「キレイ! まわりの建物が真っ白!」
太陽の光りで輝く、青い湖と白い街のコントラストがとても美しい。
街に入る手前の林の広場で、ぴーちゅんはゆっくりと着陸する。快適な空の旅だった。
「んー、快適! さすがぴーちゅん!」
アリスが両手を上げて伸びをする。
「快適! じゃ、ありません! なんですか、このロープは!」
あれ、目が覚めた? お疲れだったんですね。よく眠ってましたよ。ルードがバタバタと足だけバタつかせている。
「はずすー? このままでよくないかなぁ?」
「よくありません! 私は咎人ではないのになぜこのような仕打ちを!」
「むー、まあでも動いてもらわないとぴーちゅんが小さくなれないか」
アリスが頬を膨らませながら、ルードのロープを外していた。
ロープから解放された彼は、アリスの様に風の魔法を使ってトンッとぴーちゅんから降りてきた。木の魔法も使えるって言ってたけど彼はいくつの魔法が使えるんだろう?
「まったく、アリスト様、後程カトル殿下に報告しますからね」
うぇーと、とても嫌そうな顔をアリスがしていた。カトル王子に言われたくないのかな?
「さあ、戻りますよ。まったくこんな所まできて……」
耳をパタリと閉じながらアリスがこちらに向いた。
「ほらー、やっぱりあのまま転がしておけば良かったのにリサちゃんがほっとけないって言うから」
うぅ、だってあのまま放置は、ねぇ?
あははと困り顔で笑っていると、ルードもこちらを向いた。
「リサ様が?」
「ルードが倒れたから、そのままにしとくのは可哀想だよって言うから連れてきたんだよ!」
「あの、迷惑だったならすみません」
「いえ、それは心配していただきありがとうございます……。でも、それとこれとは――」
「さ、リサちゃん、ルードも起きたしもう置いていって大丈夫でしょ!」
行こうと、アリスが手を引いた。たしかに、起きたならもう大丈夫よね?
「アリスト様! リサ様! 待ってください!」
ついてきた。なんだか、捨てられた子犬みたいでいまにも、クゥーンって鳴きそうな顔だ。
「お二人が帰らないのであれば、帰るまで一緒に行きます!護衛の命も受けているので!」
ピクッとアリスの耳が動いたあと、くるりとルードの方に向き直る。
「護衛?」
しまったという顔をしていたルードは開き直ったのか、今度は、はっきりと言った。
「そうです、リサ様の護衛の命です。なので、私も一緒に行きます」
私? と、いうかルードがいると魔法が使えなくて逆に危険なのでは……? 言えないけど。
「誰の命令?」
「それは秘密と言われていますので!」
「ふぅーん……」
じっと、ルードを見るアリスだったが、何かの気配を感じて耳と尻尾がピンッと立った。
「何か、くる――」
月城 蓮桜音
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耀聖(ようせい)
244
耀聖(ようせい)
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205
コメント
1件
えっと、今回も素敵なエピソードありがとうございます…!✨ フルムーンレイクの白い街と青い湖のコントラスト、すごく綺麗で想像しただけで胸がときめきました…!ルードがロープから解放されて護衛の命を明かすシーン、めっちゃ気になる…!「何か、くる――」で終わるの、もう続きが気になって仕方ないです!🐶💕 アリスとルードの掛け合いも可愛くて、リサちゃんの優しさも伝わってきて、どんどん好きになりました…!次も楽しみにしてますね!