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白川さんがわざとらしく、平気そうな笑顔を咲かす。きっと、気を使ってるんだ。そう思うとなんだかこっちまで涙が出てきそうだった。「桜木さんがOKしてくれると思わなくて、緊張がとけたみたい」笑う彼女はどんな時でも、涙を流していたとしても美しい。
「じゃあこれから宜しく!詩歩!」
はじめてだ。はじめて、家族以外の人に、絵麻以外の友達に名前を呼ばれた…。白川さんは、恥ずかしがるように笑った。「詩歩も、雪乃でもいいよ。あ、それか…」顎の前に手を出して考えるポーズを取った白川さんは、思い付いたというように言った。「白雪でもいいよ!」…へ?しら、白雪?えっと…どゆこと?顔に出ていたらしく、白川さんは急いで答える。「白川の白と、雪乃の雪、で白雪、どう?」少し自信を無くしたのが様子を伺うような顔になる。自信を取り戻す為、私はにっこりして答えた。「じゃ、これからは白雪って呼ぶね!」
ここからだった。私達の地獄の関係が始まるのは。