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ムラクモ「…ここは、?」
気がつくと、僕は真っ暗な世界にいた。
でも、完全に真っ暗なわけでは無かった。
白い灯りが点々とあって、それが遠くにずっと続いていたから。
?「(……起きた……)」
ムラクモ「、!誰、?!」
?「(……ハテナ……)」
僕の隣には、黒い影のような者が居た。
形は決まってるわけじゃないのか、
体を自由自在に変えている。
その影さんはハテナと名乗っていた。
ムラクモ「…ハテナ、良い名前だね。ねぇハテナ、ここってどこかわかる、?」
?「(……夜道……)」
ムラクモ「夜道、か…ずっとここにいるのは流石にダメかな…」
?「(……何か居る……)」
ムラクモ「え、?!」
ハテナが何か居ると言って僕の帽子を指さしたので、
僕は帽子を取って確かめてみた。
そこには、白い蝶が1匹、
大人しくとまっていた。
ムラクモ「これは、白い蝶、?なんで、?」
辿る君「……僕からの贈り物。大切に育ててよね。」
ムラクモ「!辿る君、?」
耳元で辿る君の声がしたので周りを見てみたが、
そこには誰も居なかった。
?「(……?……)」
ムラクモ「…この蝶、大切に育てるよ。」
?「(……よかった、?……)」
ムラクモ「…ねぇハテナ、何処かに案内してくれない、?ここにずっと居るのもあれかなって思って。」
?「(……分かった……)」
ハテナは僕に手を差し伸べてきた。
僕はその手を掴んで立ち上がった。
そしてハテナと一緒に夜道を歩き出す。
ムラクモ「ここから何処に行くの?」
?「(……黒神の家……)」
ムラクモ「黒神、?ハテナの友達?」
?「(……そう……)」
ムラクモ「へぇ〜、!どんな人?!」
僕は黒神という者に興味が湧いて、
ハテナにどんな人か聞きながら歩いた。
数分歩きながら話した時、
灯の下に誰かの黒い影が見えた。
風で彼の長いマフラーがふわりと揺れて、
風が収まると、微かに揺れながら下に垂れ下がる。
下を向いていたのか、頭を動かしてこっちに視線を向けて、
「待ってたよ。」と言うように腕を組んだ。
ムラクモ「ハテナ、あの人が黒神さん?」
?「(……そうだよ……)」
黒神「ありがとなハテナ。あとは俺に任せとけ。」
?「(……分かった……)」
ハテナはそう言って僕の方を見て、
一輪の黒い花を差し出してきた。
ムラクモ「…くれるの、?」
?「(……うん……)」
ムラクモ「ありがとう、ハテナ、!!」
僕がその黒い花を受け取ると、
ハテナは口元をにっこりさせて僕を撫でてくれた。
そして、ハテナは真っ暗な夜道を進んでいき、
風に揺られて消えた。