「ん…?」
目を覚ました。時計を見ると午前四時こんな時間に目が覚めるとはせっかくゆっくり寝られる日だというのに。
ふと横を向くそこにはまだ幼さの残る彼の顔があった。
寝付けないため1度お茶お飲みに行くことにした。彼を起こさいないように台所へ向かった。
お茶を飲むと少し気分がスッキリしたと思っていた矢先、
「ぎゃっ」
後ろから抱きつかれた
「ねえ𓏸𓏸なんで僕のこと置いて行くの」
少し頬を膨らませむくれた様子で彼は言う。
「ごめんね起こしちゃ悪いと思って、まだ早いし。ね?」
「まあ気づかいには感謝するけど勝手に居なくならないでよ。びっくりするから」
拗ねる彼をなだめながらまたベッドに入った。
「…𓏸、𓏸𓏸!」
「あ無一郎おはよ」
「おそいよ!朝ごはんできてるから早く起きて!」
食卓に並べられたごはんに胸を躍らせながら席に座る。
「今日も任務?」
「そうなんだよね〜最近多くて 」
「大変だね、夜には帰れそう?」
「余裕だよ僕をなんだと思ってるの笑」
「たしかに笑」
穏やかな談笑を朝食を終えた。
「そろそろ行ってくるね」
「行ってらっしゃい。気をつけてね怪我しないでね」
「それは𓏸𓏸の方でしょ。僕がいない間あぶないことしないでよ。昔みたいになられたら困る」
「まだあの時のこと言ってるじゃん。まぁとりあえず気をつけてね」
「はーい。𓏸𓏸大好きだよ。」
そう言ってキスをして彼は家を出た。
3年前
「っ…」
頭に痛みを覚え目を覚ました。目の前には見たことの無い景色が広がっているたしか自分はさっき鬼に襲われていたような気がする、と記憶を巡らせていると1人の小柄な女性が入ってきた
「あら起きたんですね。おはようございます。あなた鬼に襲われて2ヶ月も昏睡状態だったんですよ。急にこんなこと言われても驚きますよね笑でもまだ治った訳じゃないのでここに居てくださいね」
小柄な女性はしのぶさんと言うらしい一連の状況を説明してくれた。僕を助けてくれたのは時透無一郎という人だそうだ。今からその人が会いに来るらしいがしのぶさんの「うふふ楽しいことになりそうですね。」が妙に頭に残ってそれどころでは無い。
カタッ
襖が開いた
そこには小柄で容姿の整った男の子が立っていた。
「…こんにちは、?」
長い沈黙が続き埒が明かなくなったため軽く挨拶をしてみた。
「ねえ君家ないよね?」
こちらが挨拶をしたのにフル無視だ。しかも急にそんな突っ込んだ話を結構変わった人なのかな
「ないですけど、」
「僕君に一目惚れしちゃったんだよね縋るとこないなら僕の家来なよ」
意味がわからないこの人の思考回路が読めない。病人を目の前にして第一声がこれか?でもここを出た時縋れるのはこの人だけだし一応のっておいた。
「体調は平気?」
体調を聞くタイミングが遅すぎるだろうと内心ツッコミを入れながら
「はい、まあちょっと頭と所々痛みますけど。助けていただきありがとうございました。」と言った
「そう良かった。じゃあまた君がここを出る時迎えに来るから。」
いやだいぶ変わっているやっぱり家に住まわせてもらうのやめた方が良かったか。でも他に宛はないし、仕方ないか。
「うふふ」
聞き覚えのある声が突然目の前に現れた
「うわってしのぶさん驚かせないでくださいよ。 」
「あら驚かせてしまいましたねすみません。でも𓏸𓏸さん凄く時透くんに気に入られていますよ。」
「はい?」
いや気に入られているどころじゃない
「あの人基本的に自分のテリトリーに他人入れるのをすごく嫌がりますし、何よりあなたを運んできた時凄い剣幕で手当を迫られましたよ笑それほど貴方が特別なのでしょう」
「なるほど、?」
それから2ヶ月経ち俺は無事蝶屋敷を出ることになった。
時透さんはあれから定期的にお見舞いに来てくれて、。
そして今予定どうり時透くんの家に向かっている。
「ここ僕の家だから。」
「え」
いや思ったよりでかい
「ベッドひとつしかなくてさー一緒に寝るのでもいい?」
「あ、うん」
いやカオスすぎるおれの貞操守られてくれ
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