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漫画のセリフで閃いた朝菊です。
共依存っぽい
何でもありな方向け
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「……アーサーさん、袖が…」
夕暮れの柔らかな灯りの下、菊は静かにアーサーの袖を掴んだ。
細い指に込められた力は弱々しいはずなのに、不思議と逃げられない。
「なんだ?……ああ、今日は会議でやたら握手を求められてな」
アーサーは笑おうとしたが、菊の顔を見てその声が途切れる。
真剣な眼差し、揺れる睫毛。
「……いやです」
ぽつりと落ちた声は、かすかに掠れていた。
「え?」
「他の人に……さわっちゃいやです」
アーサーの胸に、熱く鋭い刃のようなものが突き立った。
その言葉は嫉妬や我儘というよりも、哀願にも似ていた。
誰にも触られたくない、触らせたくない。
そんな必死さが滲んでいる。
「菊……」
言いながら、抱き寄せる。
まるで世界から引き剥がすように。
菊の細い身体は抵抗せず、むしろアーサーにすがりついてきた。
「私のこと、ちゃんと見ていてくれますか?
……他の誰かじゃなく、私だけを、。」
「当たり前だろ……俺の目に映るのは、お前しかいない」
唇が触れ合い、熱を分け合う。
ただの口付けでは足りず、何度も唇を押し付けて、溶けるように深く絡めていく。
「ん…っ……あーさーさん…」
甘い吐息が漏れるたび、理性は削がれていった。
疲れも迷いも、すべてこの瞬間だけ消えてしまう。
「他の奴には、絶対に触らせない……触れるのは、俺だけだ」
「…はい……アーサーさんだけ…」
互いの存在を確かめるように、夜は長く続いた。
それは慰めでも快楽でもなく、執着に似た愛情。
互いに縛られながら、ふたりだけの世界に溺れていった。
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最後まで見ていただきありがとうございました!!
初投稿がこんな投稿でしたが…!
リクエストもお待ちしております…💭