番外編7 『みんなで王様ゲームやってみたら波乱しか起こらなかった(´・ω・`)』後編
『では棒の数を減らします。1〜19と王様で合計20本。さぁ、引きましょう。』
『う、うん……。』
(なんか変に緊張してきた……っ。)
『まけないれすよ……あるじさまをドキドキさせるのはこのわらしです。』
(ベリアンもう酔ってるー!まさかこれが目的か!酔わせて潰すことで王様ゲームから離脱させて当たりやすくするために!)
『ふふっ…♪』
(この策士め……。私を落とすためならどんな事でもするんだな…っ。)
『みんな引いたかな?では…。』
『王様だーれだ!』
『王様は俺でーす!』
『なんだ、ロノか。早くしろ。』
『なんだとお前バスティン!うーん…そうたわな……。じゃあ、1番と2番は…。』
(嘘、2番俺だ…っ。)
(クソ、俺かよ……何をさせられるんだ。)
『今夜の夜ご飯を完食させること。』
『えぇ!?』
『はぁ!?今夜の夕食って…っ。』
『はい。野菜たっぷりのグラタンとオニオンスープ、デザートはいちごのゼリーです。』
※ボスキとフルーレは野菜が大嫌い。
『絶対嫌だ!』
『俺もだ!野菜を完食なんて出来るわけねぇ!』
『ねぇ、主様。王様の命令は絶対なんですよね?』
『うん。もちろん。』
『そんなぁ〜。』
『じゃあ、夜ご飯は完食して貰うからな。フルーレ。ボスキさんも頑張ってくださいね。』
(チッ。サラダじゃねぇから馬には食わせられねぇし…。よし。今日はラトの近くで食べよう。)
『王様だーれだ!』
『え、俺だ…。』
『フェネスか。それなら安心だな。』
『うーんどうしよう…。そしたら…。18番が17番と模擬戦をする…とか?』
『主様だった場合はどうなるんだ?』
『も、もちろん無効だよ。』
『18番は俺です!やったぁ!相手は誰ですか!』
『おや、私ですね。ふふ、テディさんと模擬戦なんて新鮮ですね。』
『早速やってきます!』
(テディ嬉しそう…。)
数分後。
『引き分けで終わりました!』
『なかなかいい戦いでしたね。』
(癒される笑顔だな…本来ならこんな感じで和むはずなのに……もう数人ダウンしてる。)
ベリアンはお酒に酔い潰れもうほとんど意識がない。
ナックも間違えてさっきお酒を飲んでナック節が止まらない。
『主様…もっと近くに来てくださいね…。私が癒してあげます。』
『主様の笑顔はなんと美しいことでしょう。眩しすぎて他が霞んで見えてしまいますね。まるで太陽のようなうんたらかんたら…。』
『王様だーれだ!』
しーん…。
『あれ?王様は?』
『…おや。私ですね…。』
(ラト!?ダメだ、1番思考が読めない。一体どんな命令を…?)
『そうですね…そしたら――。主様は王様の私にハグしてください。』
『な、名指し!?』
『えぇ!そんなのありなんすか?』
『一応ダメってルールは無い…けど…。』
『どうしましたか?あるじ様。王様の命令ですよ。』
『っ……。』
私はラトをぎゅっと抱きしめる。
『ふふ、鼓動が早いですよ。主様。』
『っ……。』
『暖かいです……。』
『名指しがありならここからは手加減しないっす…俺は絶対主様とドキドキシチュをするっすよ……っ。』
『それなら俺も負けてねぇな。』
『私も手加減しませんよ。主様は私のです。』
(だからゲームの趣旨…。ナックは酔ってるしもうダメだ。)
そして、時間は経ち夕方になる。
『あ、王様俺だ。うーん。どうしようかな〜。』
(甘やかしお兄さんベレンか。油断出来ないな。どんな命令を出してくるか…。)
『じゃあ、主様は俺に膝枕されること!』
(やっぱり油断出来ないー!!)
『緊張してる?大丈夫だよ。主様。俺は甘やかしたいだけ。』
そう言ってベレンは私の頭を撫でる。
『うん…ありがとう。』
(心臓に悪い…このゲーム…。)
『王様だーれだ!!』
ゲーム(勝負)は白熱した。
『我だ。そうだな。15番の奴は19番の奴に床ドンだ。』
『また攻めたの持ってきた…。』
『ふん…読者はこういうのを求めてるんだろう?なぁ?』
※誰に聞いてるんですか。シロさん。
『まぁ問題は誰かだけど……。』
『15番は俺〜。俺に床ドンされる人誰〜?』
『おやおや…私ですね。ハナマルさん。』
『需要……どこ?』
※安心して。1部の読者にはある。
『…ハナマルさんに見下ろされるなんてなんだか変な気持ちになりますね。いつも私が見下ろしてるので。』
『ユーハンちゃんそんな顔で見ないで……普通こういうのドキドキするもんだからね?』
『じゃあ次で最後にしようか。夜ご飯も近づいてきたし。』
(主様とドキドキシチュは俺のものっす!)
(夜ご飯完食の命令の前に主様となにかしてぇな…。)
『王様だーれだ!』
『あれ?わやしですか?』
『ベリアンもうべろんべろんじゃん……。』
『だいりょーぶです。命令くらいできましゅよ…。えっとじゃぁ……。主様は5番の人のほっぺにチューで!』
『べ、ベリアンっ!?』
その時執事たちの目が一気にギラついた。
(5番、クソ、俺じゃねぇな…。バスティンじゃねぇよな?)
(外れたか……ってことは誰だ?ロノか?)
(俺じゃない…ってなんで落ち込んでるんだ。)
(外れちゃった…いや、俺は別に主様からのチューが欲しいとかじゃ……///)
(くそぉぉぉ!俺じゃねぇぇぇ!)
(あーあ。外れたっす……っっ!!)
(おや、私でもないね。)
(僕でもない…。(´._.`)シュン)
(私じゃないですね。ってことは他の誰かが…。)
(ふむ、私じゃないね。)
(残念。他の人ですか……。)
(俺じゃなかった…。)
(いや〜残念だねぇ。俺でもない。)
(主様が他の執事に接吻なんて…っ。)
(当たったらラッキーだったのにな〜。)
(俺が良かったな…なんて。お兄さんらしくないね。)
(…ふん。我が当たれば良かったものを。)
執事は全員ハズレ…ってことは?
『えへへ///主様からチュー貰っちゃいました!』
『(💢゚Д゚)』
一部の執事がムーに怒りを覚えた。
『ゲームの趣旨変わったけど……みんな楽しかった?』
(暫くはやりたくないっす……。)
(あぁ。波乱が起こるぞ。)
『でも少しでもみんなが楽しめたなら良かったよ!またやろ!』
『……。』
(主様が笑顔ならいっか…。)
と、思った執事たちなのであった。
主様全肯定執事達。
めでたしめでたし…。
次回
番外編8 『〇〇しないと出られない部屋に閉じ込められました。』
コメント
6件
今回も楽しみにしてたけど、次回のもめちっゃ楽しみー!!
もうすごいよね 私が見たいシチュ当ててくるもん笑‼️ 実力テストつっかれたけどぷちちゃんの小説見たら疲れ吹き飛んだ‼️
〇〇しないとでれない部屋とか絶対面白いやつじゃないですか!!