テラーノベル
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「あなたには……社長には何の責任もないですね。私、なんて失礼なことを……」
バカみたい。勝手に父親じゃないかなんて妄想して憎んで、とんでもない言葉を投げつけてしまった。
穴があったら入りたい。
「はい、ストップ」
低い声とともに、急に目の前が真っ暗になって、どん底まで落ちそうになっていた私の思考もピタリと止まる。
気が付けば後ろに深山さんが立っていた。私の目を隠す大きな手は、彼のものだ。
「こら、深山くん。セクハラだよ」
「失礼な。このくらいならスキンシップの域ですよ。遠田社長は遠慮し過ぎなんです」
私を間に挟んで交わされるふたりの会話。
他人同士なはずなのに親し気で、それにもまた驚く。
「言っただろう、自己完結は駄目だって。君はまだ、聞きたいの半分も聞いていないだろう。こんなところで怯むなよ」
深山さんの声が頭の上から響く。息が髪の毛に当たって、距離の近さにドキドキする。だけど、視界を奪われているせいか、彼の言葉はまっすぐに私の中に入って、頑なだった心に浸透していく。
思えば私はいつだって、自分の中で勝手に結論付けて黙ってしまっていた。
お母さんに対してだって、そう。
“私のお父さんはどんな人だったの?”
そう聞けば、幼い頃ならまだしも、二十歳を過ぎた私になら、ちゃんと教えてくれたかもしれない。
ただ、母の涙を見るのが怖くて、どうでもいいふりをしていた。
社長にだって、確かめれば済む話だったのに、受付で顔をさらすことで気付いてもらおうなんて遠回しなことをしていた。
「ほら」
視界が開けたと思ったと同時に、深山さんに背中を押される。
一歩踏み出した先には、遠田社長。面長の顔に優しそうな瞳。私の父だという人は、この人にどのくらい似ているのだろう。
鷹槻れん

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鷹槻れん

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水無月 京
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#大人の恋
月詠 涼
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コメント
1件
ゆめかだよ〜!🎀✨ 今回のエピ、めちゃくちゃ胸にきた…😭 主人公が勝手に結論出して黙り込む癖、わかるようでグサッときた。深山さんが「ストップ」って目隠しして思考止めてくれた瞬間、あれってめっちゃ優しい強制停止だよね。背中押してくれる人の存在にじーんとしたし、社長との距離も縮まりそうな予感で続きが待ちきれない! 二人の会話の空気感にもほっこりしたよ💘