テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
紫視点
らんと初めて会ったのはゲイバーだった。
今思えば、ロマンのロの字もないぐらいクソみたいな出会いだった。
最初話しかけてきたのは彼奴。
俺が感じた彼奴の第一印象は前髪だけピンク…?!
そんな考えはよそに彼奴はめっちゃ話しかけてきて名前名乗って、彼氏いるか聞かれて、『いない』って答えたら、直ぐに『じゃ、ホテル行こ?』って、ただのヤリ目的。
俺も相手探してたからこれぐらいが丁度良くておっけーした。
そしてホテルで抱く気でいたら、いつの間にか抱かれてて、彼奴に『体の相性よかったから、セフレならない?』って。
俺も同じ事思ったから頷いてLINE交換して解散。
その日からよく遊びにいくようになって、俺は段々彼奴に惹かれていった。
黄「…付き合えば、?」
紫「…みこと、デリカシーって知ってる?」
黄「知ってるよぉ!」
紫「んな簡単だったらいいんだけどな…」
黄「…ごめんね…なんか」
____________________________________________
紫「…送ってかないで大丈夫?」
黄「おん!タクシー待ってるし!」
んとに大丈夫か…?
まぁ、みこと彼氏いるし大丈夫か…
紫「…わかった、気をつけろよ」
黄「おん!、ありがと〜」
みことと別れを告げて俺も帰路に着く。
ふとすれ違った人を見ると、最近よく目にする前髪ピンクとイケメンな茶髪の知らない男が仲良く連れ添ってる。
きっと恋人。
紫「…お前はいんのかよ」
じゃあ、俺に期待させんなよ。
紫「さいあく…」
____________________________________________
あの日から俺は彼奴と距離を置くようにした。
彼奴から遊びの誘いが来ても全部断ってる。
その内彼奴から連絡が来なくなった。
ある日職場から出たら雨が降っていた。
小雨だったから、走れば行けるだろう。
そう思って職場から出ようとすると、後ろから腕を引っ張られた。
紫「うぉ、!」
桃「…濡れるよ?」
引っ張ってきたのは、最近顔を見てない彼奴だった。
紫「…なんでいんだよ」
桃「ここ俺の会社の取引先」
紫「あっそ」
桃「で、どうすんの?」
紫「何が?」
桃「雨。このまんま帰ると風邪ひくよ」
紫「…ひかねぇよ」
桃「いや、ひくでしょ!」
紫「じゃあ、どうやって帰んだよ?」
桃「…傘入る?」
紫「風邪ひくわ。じゃ」
桃「いや、まってまって、まじで」
紫「無理」
桃「いや、ほんとにさ最近の事も聞きたいし、」
紫「俺は知らなくていい」
桃「俺は知って欲しい」
「な、?お願い」
紫「…..しゃ〜なしな」
もう関わんないって決めてたくせに
やっぱ俺は彼奴に弱い
____________________________________________
紫「…話し合いの場所はラブホかよ」
桃「いや、俺の家遠いし、」
紫「あっそ」
「で?話って何?」
桃「いや、最近避けられてる気がするんですよね…」
紫「避けるからな」
桃「なんで?」
紫「…浮気相手にはなりたくないから」
桃「え?いるま恋人いたの?」
紫「いねぇよ」
桃「は?どゆこと?」
紫「お前いんだろ?」
桃「いねぇよ!」
「だって俺いるまの事好きだし!」
紫「…….はぁ?!」
「いや、はぁ?」
桃「はぁ?、じゃねぇよ!」
「俺ずっとアピールしてんのにいるま全然気づかねぇんだよ!」
紫「いや、しらねぇよ!」
「だいたい、前の茶髪の奴誰だよ!」
桃「….ちゃぱつ?」
「あぁ、なっちゃん?」
紫「しらねぇよ!」
桃「いや、絶対なっちゃんだ!」
紫「まぁ、名前はどうでもいいけど、そいつとホテル街通ってただろ」
桃「…あぁ、うん」
紫「側から見たら恋人にしか見えねぇよ」
桃「いや、見てるとは思わないじゃん!」
「てか、見てたんだ…」
「え、うれしぃ…」
紫「なんか合わない内にキモくなった、?」
桃「なってねぇよ!」
「まぁ、兎にも角にも俺は恋人いないです!」
紫「……」
桃「だから、付き合ってくれる?」
紫「….w」
「しゃ〜なしなw」
桃「!もぉ!いるいるはツンデレなんだから!」
紫「きしょい!ひっつくな!」
まぁ、これで誤解も解けて無事付き合う事になった。
因みにらんの言うなっちゃんは、もう別の彼氏がいるらしい。
END
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!