なつの一言で重苦しい空気に沈んだ会話は途切れる。
それから数分も経たないうちに、
東の空が薄明るくなり始めていた。
時計の針はすでに学校の準備を
告げているのに、
なつはまだ親が家にいるせいでシャワー
すら浴びていない。
髪も跳ねたまま、
制服のシャツも着崩した状態だった。
「……俺、風呂入ってから学校行くわ」
無造作に鞄を肩へかけながら、
なつは低く言った。
「先、行っといて。……とりま、
こさめとか……殴っといてほしい」
その声はどこか乾いて、暗く、
感情を削ぎ落とした響き。
いるまは小さく目を伏せ、
けれどすぐに顔を上げる。
「……分かった」
ほんの一拍置いてから、静かに吐き出す。
「なつ……大好きだぞ」
「ッ///は、? きゅ、急に言うなよ…っ」
耳まで赤くなりながら睨み返すなつに、
いるまは笑って見せる。
「……俺も」小さな声で、なつは呟く。
二人は少しいちゃつきながら、
公園の出口で別れた。
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これ以上に短い作品なんてない。
本当にすいません。
→100♡