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第五節:フリーク特区のお化け屋敷:前編
ここからバーナム・いおりの回想シーンになります。
1976年の東京フリーク区にて。
バーナム・いおりの両親が当時0歳の赤ん坊いおりを抱き抱えて入居条件である歴史直視型お化け屋敷の看板に向かっていた。
そのお化け屋敷とは歴史直視型の『ジャッジメント・デイ・ジャパン〜日の本の正義と哀しみ〜』というアトラクションだったのだ。
店員たちは区長であることを知り、淡々と説明するのでした。「一つ忠告があります。フリーク区に住む住人たちは白い目で見られることを嫌います。他にも、彼らはラベルで判断されることも嫌うので相手に敬意を払った呼び名で呼ぶようにしていただければさようです。それから、フリーク区とこのお化け屋敷については決して一般社会に口外しないようにお願いいたします。一般社会に住むノーミーたちに口外したとしても理解はされないと思いますので。」
そうしてお金を払い、両親たちとお化け屋敷の中に入るのだった。
入り口から漂うジメジメとした雰囲気に怯えながらも進むのだった。サン・フェリペ号事件と書いてある文字を見つけるのだった。
船員の古い船から来るカビ臭さが空気感を漂うのでした。
船員人形「どんな計画かを教えます。まずはエスパーニャ帝国が宣教師を派遣して、キリスト教を広めさせる。それが成功したら、軍隊を派遣して植民地支配をする。これまでメヒコやピリピーナスを手に入れたのは、そのためです。」
豊臣秀吉人形「何?キリストの教えとやらは、この日の本を切り取らん(征服せん)がための計略であったか! おのれ、虚け(うつけ)おって!! これ以上、ピリピーナスとメヒコの二の舞にされてたまるか! ええい、九州におる伴天連(バテレン)どもを一人残らず叩き出せ!!」
家臣人形「ははっ!!」
豊臣秀吉人形の心の声「わしは信じておったのじゃ……(少し声を震わせる)。だが、裏で牙を剥いておったとはな! 日の本は、わしが守らねばならんのじゃ!!」
※ピリピーナスはフィリピンの自国名であり、メヒコはメキシコの自国名、
エスパーニャはスペインの自国名であります。
その国々の方々に対する敬意を込めてそのように呼ばせていただきました。
次のフロアに向かうのだった。
宣教師と信徒たちが削ぎ落とされた鼻と左の耳たぶがあちらこちらに地面に落ちていたのだった。そして、日本二十六聖人人形が磔の刑にされる様子を目の当たりにしたのだった。
宣教師人形「なぜ…私たちはこのありがたい教えを広めようとしただけなのに…」
宣教師人形B「エスパーニャに帰りたいのに、秀吉様の命令で…殺されるなんて…」
信徒人形「もうダメじゃ。お国のために死ぬのは嫌じゃ…」
家臣人形「これは秀吉様の命令じゃ!!今すぐ処刑せよ!!」
処刑人人形たち「ははっ!!」と言って持っている槍で磔にされた宣教師と信徒たちのお腹を突き刺すのでした。
磔にされた人形たち「ぐわぁぁぁぁっ!!!!」と血しぶきが飛ぶのでした。
バーナム・いおりの父親「息子よ、これが正義という名のグロテスクで醜い光景だということを決して忘れないでくれ」と抱き抱えながらそう伝えた。
バーナム・いおりの母親「これで自分の中身を磨きなさい」
またその次のフロアに行く時はある音楽が流れるのでした。
『モーツァルト:レクイエムより怒りの日』が流れていた。
その時先を進むとある衝撃な物を目の当たりにするのでした。
殺されて骸骨となり、亡霊となった宣教師人形たちと信徒たち人形が跪いて両手を握ってお祈りしながらあることを呟いた。「なぜ神様は私たちを救っては下さらぬのですか?一体なぜですか?!!教えを守っているはずなのになぜ殺されなければならないのですか?!!」
#近未来
鳳蓮荘
1,320
スユキ
340
次のフロアでは亡霊人形たちがこう叫んだのだった。「私たちは神様を信じたのに殺された!!この痛み、この歴史を決して忘れるな!!」と言う叫びを聞き、8人は必死の覚悟で前へ進んだ。
いおりの両親『このお化け屋敷は…特定の宗教を批判するために作られた訳ではありません。支配の正義と守る正義の両方の視点を見ていただくためのテーマでもあります。つまり、主役と悪役はいません。この歴史をただ単に学ぶだけでなく、真実から目を背けずに自分の内面と深く向き合ってこのフリーク区に住んで下さい。合格おめでとうございます。』
ここで回想シーンを終わります。
完全神「オーッホッホッホッホ!!!!こんな不浄なお化け屋敷なんて我が完璧ヒルズからすればコンプライアンスに違反しますねぇ。」
いおりの心の声「私をペテン師呼ばわりしたお前が言うな。本当にこの人41歳なのか?私と同じ就職氷河期世代だと聞く…」
いおり「それからアメリカフリーク州のお化け屋敷に赴いたこともあります。親戚がそこに住んでおりますし、バーナム一族の故郷はアメリカですから…」
完全神「では聞かせて頂きたいですねぇ」
コメント
1件
うわ…めちゃくちゃ重い回でしたね💦 お化け屋敷っていう形で、支配する側と守る側、両方の“正義”を突きつけてくるところがすごく考えさせられる…。 特にいおりの両親が「正義という名のグロテスクで醜い光景」って言ったところ、胸に刺さりました。 歴史から目を背けずに生きろってことなんですかね…。 完全神との温度差もまた不気味で好きです。