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 これまで国王が民衆にお告げを出すなど滅多になかった事ですし、普段から悪態をついていた国王ですから、その言葉は誰も納得しませんでした。

 そこは公の場なのですが、王女がふいに放った言葉が真実味を帯びてしまいました。

 その王女の言葉から国民達は、今のこの国の自分たちの世界の『大事態に気付く』までは至りません。

 クルミは自国の民衆達などの事は気持ちの上でなんとも思えない時期でしたが、父親がその民衆に問いを投げかける姿が当時そのいわれのない夢を権力をかざして踏みにじる行為のように見えて、それがクルミ王女の中で形を変えながらも、苛立ちにかわり、いけない事だとして感じられました。

 だけれども民衆の巷の噂と現実を区別しなくてはならない、世論一般の常識を否定しないための王としての立場のカーフィ国での政策だとは思っていました。

 それは王女だけでなく街人の人格の形成の礎になっていったのです。そんな時代でした。時が流れ、その記憶が遠くなった今でもそれは皆に脈々と受け継がれる心の礎なのです。

 それがカーフィ国の教訓なのです。

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