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クルミは思います。確かに噂は不安だけれど、いくらあの母様が笑顔も見せずに国へ帰ったとしても、それは社交辞令だった。国の記録よりも街の気風を残すために。
その事は隣の国から嫁いできたその母セリーヌ王妃の身を潜める原因になったかは定かではないですが、確かに、確実に、お母様はアスターの方舟を怖がっていた。
それが紛れもない事実だとは国の極側近しか知らない。だからといっても自然災害があったならば、大自然がそこまでするとは思えない。まさかあのアスターの方舟が現存するとは思えない。極側近達でさえそう思ってもいました。
それならばお父様との契約でサイラスはセリーヌ王妃の護衛で国を離れているのでは。もしかしたら、サイラスを側近におくことで何かを知ろうとしていたのかもしれない。そう考える方が安心する。
だけれどクルミはお母様の事は嫌いでなかったし、これからも国の建設の手助けをしようとしていました。
それにまだサイラスについても噂ばかりだし、どういう人間なのか、何故側近においたのかはまだクルミの推測でしかありません。まともに会うまでは決めてはいけない。
クルミは言いました。
『確かなことは言えない、古い言い伝えであっても……』
ドームレンズの世界 第3章(完)
原作 ケンテイシケン
第4章は今日の夜から
2月14日(火)夜、第4章突入です!