ある日の仕事帰り。
私はいつもとは違った道を歩いていた。
ほんの寄り道のつもりだったのだ。
コンビニ寄って家へ帰って酒でも飲もう、と思っていたところ、悲鳴が聞こえる。
何事かと思い、辺りを見渡すと、近くに児童施設があり、人が何人か出てきていた。
その人達は何かから逃げているように怯え叫び、そして後から出てきた青髪の女性に刺されていく。
「っ……!」
目の前で殺傷を見てしまい、衝撃で動けなくなる。
すると女性はこちらに気が付き走ってくる。
やばい、逃げなくては、と思うが足は動かない。
足よ動けと念じるが女性はどんどん近寄ってくる。
そして女性は持っていたナイフを上に掲げ、私を刺そうとする。
その段階になってようやく動くことができたが、女性に腕を掴まれて逃げることができなくなってしまう。
私は掴まれていない方の手でナイフを奪うことにした。
私を刺そうと迫ってくるナイフをカバンで防ぎ、ナイフが引き抜かれたところでカバンを女性に叩きつける。
そして生まれた隙に女性のナイフを持った手を殴り、ナイフを離させる。
その隙に落ちたナイフを拾い、両手でナイフを持って女性に駆け寄る。
女性は私からナイフを取り返そうとするが、その前に私は女性の腹にナイフを刺した。
既に施設の子供を殺している以上、このまま放っておくと危ないと判断したからだ。
腹を刺されて動けない女性の心臓部分にナイフを刺す。
これからどうしようかと考え、ひとまず状況を掴むために中に入ることにした。
誰かに見られたらまずいと思い、死体も施設に持っていくことに。
死体を建物の近くに置いて施設の中に入ってみると、子供達が隠れていた。
5人ほどだった。
きっとこのまま話しかけても警戒するだろうと思った私は他の部屋を探索することに。
事務室のようなところに着くと、中は資料で散らばっていた。
子供たちの性格や個人情報、そして女性の個人情報なども置いていた。
資料を読んでみると、女性はわずか20歳程でこの施設の経営者。
従業員は他に居ないらしい。
そのくせ子供は小さい子から大きい子まで30人程度。
嫌になって殺そうとしたと言うことだろうか。
先程の子供達の様子を思い出した私はとある決断をし、外へ出る。
亡くなった子達や女性の遺体は埋め、私のカバンの中の荷物を現金を除いて全て燃やし捨てた。
そして、決意を声に出す。
「私は、今日から月影澪彩、あの女になる。」
私は、あの女の代わりにこの施設の子達を幸せにしてみせる──
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こちらは、『革命家テルちゃん』という方が企画している【みんなおいでよコンテスト】に参加させていただいた作品です。 思いつきでかけせて頂いた作品をフリースタイルとして企画を支援出来たらなという形で参加させていただきました。 このコンテストは一次創作の読み切り小説でしたらどんな作品でも参加可能ですので、みなさんも是非テルさんの投稿から概要をチェックしてみてください! 一次創作民に希望を!