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###番犬くんと優等生###
<第二章> 2人の契約
“秘密の逢坂”
あの空き教室での「契約」が交わされてから、春夜と龍崎の関係は、学校という表舞台の裏側で、急速に、そしてねじれた形で深まっていった。昼間の学校生活では、相変わらず春夜は喧嘩っ早いヤンキーとして君臨し、龍崎は成績優秀で物静かな優等生として振る舞う。誰もが、二人の間に接点があるなどとは夢にも思わないだろう。だが、放課後、人目のない場所では、その関係は一変する。
二人の秘密の逢瀬の場所は、主にあの空き教室、あるいは誰も使わない体育倉庫の裏など、人影のない場所が選ばれた。最初は、春夜のプライドが邪魔をして、龍崎の要求に不本意ながら従っている、という体だった。しかし、回数を重ねるごとに、龍崎のドSな言動と、それが春夜のM体質を刺激する効果に、春夜自身が抗えなくなっていく。
初めて、龍崎が春夜の「治療」と称して、昨日負った喧嘩の傷に触れた時のことだ。春夜は顔を歪ませ、龍崎の手を振り払おうとした。
「おい、何してんだ!テメェ、まさか本気で痛めつけようとか思ってんのか?」
龍崎は、フッと冷たい笑みを浮かべただけだった。彼の指が、春夜の頬に走る新しい切り傷を、ゆっくりと、しかし確実に押し付ける。
「痛いですか、春夜君?……でも、あなたの身体は、この痛みを求めているでしょう?」
その言葉は、まるで春夜の心の奥底を見透かすような響きを持っていた。春夜の身体が、微かに震える。痛みと、そこから生まれるゾクゾクするような感覚が、混じり合って全身を駆け巡る。春夜は唇を噛み締め、その感情を押し殺そうとした。だが、龍崎は容赦なかった。
「ふむ……まだ足りませんか。それとも、もっと深く味わいたいですか?」
龍崎は春夜の顎を掴み、無理やり顔を上向かせると、その瞳を覗き込んだ。彼の視線は、春夜のすべての防衛線を貫き、彼の秘密を暴いていく。春夜の顔に、苦痛と、そして紛れもない甘い屈辱の表情が浮かんだ。
「……っ、やめ、ろ……!」
声は、ほとんど呻きに近かった。春夜の身体が龍崎の支配に抗おうとする一方、彼の奥底に眠るM体質は、この状況を心待ちにしていたかのように疼き始めていた。
龍崎は、そんな春夜の葛藤をすべて見抜いていた。彼は春夜がもっともされたくないことを、最も的確な言葉で、そして最も甘美な刺激で与える。普段の春夜ならば絶対に見せない、甘えや弱音が、龍崎の前でだけ、まるで堰を切ったかのように溢れ出すのだ。
「ふふ……どうしたんです、春夜君?普段はあんなに威勢がいいのに、僕の前ではこんなにも無力ですね」
龍崎の嘲るような言葉が、春夜の身体を貫く。だが、その言葉が、なぜか春夜のM体質をさらに深く刺激し、彼を快感の渦に引きずり込んでいく。春夜はもう、龍崎に逆らうことなどできなかった。彼の言葉の一つ一つが、春夜の身体を支配し、彼の本能をむき出しにさせていく。
「もっと、もっと……僕を求めてください、春夜君。あなたは、僕がいないと満たされない身体になったんですよ」
龍崎の指が、春夜の身体の敏感な部分を撫でる。その度ごとに、春夜の呼吸が乱れ、彼の硬い筋肉がピクリと反応する。
2人きりの時だけ、春夜は普段の強気なヤンキーの顔を完全に捨て去る。彼の口からは、龍崎を求める甘えた声や、情けない呻き声が漏れる。龍崎は、そんな春夜を慈しむように、しかし容赦なく、彼の限界を試すように支配した。
「ああ、春夜君……なんて可愛いんでしょう。僕の前でだけ、そんな顔をするなんて」
龍崎は、春夜の頬にキスを落としながら、さらに挑発的な言葉を囁いた。その言葉は、春夜の心に深く刻み込まれていく。龍崎は、春夜のM体質を刺激することに、至上の喜びを感じていた。それは、優等生として完璧な自分を演じる日常からの、唯一の解放だった。春夜を支配し、彼の本質を暴くことで、龍崎自身もまた、仮面の下に隠していたドSな本性を、存分に発揮できる場所を得ていたのだ。
二人の秘密の逢瀬は、単なる肉体的な関係を超えて、互いの心の奥底にある歪んだ欲求を満たし合う場となっていった。春夜は、龍崎にだけ見せる甘えた自分の存在に戸惑いながらも、抗いがたい安堵と快感を感じ始めていた。そして龍崎は、春夜のすべてを掌握する快感に、深く深く酔いしれていた。この関係は、彼ら二人にとって、もはや不可欠なものになりつつあった。
どうでしたか?
♡めっちゃ増えてて嬉しいです!(๑・̑◡・̑๑)
前より書くの下手くそになってるけど暖かく見守ってください笑
それではまた次回!
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