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私はるりをおいて気持ち悪い気持ちで帰った。できるだけ早足でそそくさと帰り自宅へ到着すると誰もいない家の中で洗面所へと行く。手を洗うと吐き気に襲われ洗面台の上で吐きそうなほど重い咳を力込めて吐き出す。吐き気はあろうがそれは気だけで実際には嘔吐はせずに気持ち悪いのが残ったままだった。自分の部屋へと帰って布団にくるまり自分を呪うほど死ねと頭の中で連呼した。被害妄想が止まることを知らないくらいただの吐き気では留まらなかった。るりはどうせ私と比べて愉悦を得たかったんだと思いまたそう思う自分を嫌いになるんだ。気持ち悪いほど人間が嫌で嫌でも自衛しようとする。簡単に憎まれ口を叩く。過去のことが頭に何度も過る。仲良かった子に悪口言われて嫉妬心で誰かを傷つけて思い出せば出すほど嫌いで辛くなる。六年の時はほとんど学校へ行かなかった。支給された型の古い安っぽいパソコンで先生の授業をモニター越に見ていた。中学校になってやっと楽になると思った。でも小学校ほど簡単じゃなく今までのやり方だと追いつく事なんてできやしない。自分と他人を比較する度自分の弱さ愚かさ誰かより劣等でどんなに頑張っても優等生の容量にも努力にも勝てないんだ。そう思った。嫉妬や妬みという感情が初めて出た。
「最初から生まれてこなければ良かったな、なんて言ったら怒られるんだろうな」
か弱い声でそう呟く。