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あた
1,527
〜noさんとパートナーになる前のお話〜
※いじめ表現、流血、レイプ有
ーーyaーーーーーーーーーーーーーー
最初は、教科書が隠されるとか、陰口を言われるとか、その程度の「よくある」陰湿ないじめだった。
「あ、あれ……?」
朝の教室。yaは自分の机の前で立ち尽くし、引き出しの奥まで何度も手を突っ込んだ。
けれど、いくら探しても1限目に使うはずの英語の教科書が見当たらない。
「あら?どうしたのですか、yaくん。早く席に着かないと」
教壇の先生が冷淡に声をかける。
yaは焦りで指先を震わせながら、消え入りそうな声で答えた。
「あの、すみません……教科書が、なくて。昨日ここに置いて帰ったはずなんですけど……」
その瞬間、教室の後ろの席から、わざとらしいヒソヒソ声が響いた。
「うわ、言い訳だって。失くしただけでしょ」
「だらしな。自己管理もできないんだねー」
クスクスと、クラス中に小さな嘲笑が伝染していく。 誰もyaと目を合わせようとはしない。
(なんで、なんでこうなったんだろ…)
yaは唇を強く噛み締め、俯くことしかできなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
いじめがエスカレートしていったある日の放課後。
下駄箱へ向かったyaは自分の靴箱を開けた瞬間、息を呑んだ。
「……っ、なに、これ……」
自分の上履きの側面に、黒い油性ペンでびっしりと文字が書き殴られていた。
『邪魔』
『消えろ』
『キモイ』
乱暴な筆跡が、yaの視界をぐにゃりと歪ませる。
ドンッ
「おい、お前。何立ち止まってんだよ、邪魔なんだけど」
後ろから、クラスの中心グループの男子生徒が肩をわざと強くぶつけて通り過ぎる。
ぐらりとyaがよろめいた。
「あ……すみません」
「うわ、何その上履き。きったね。お前、誰かに嫌われてんの?笑」
「違、これは、誰かが勝手に……」
「へえー、自作自演じゃねえの? 可哀想アピールとかキモイんだけど笑」
突き刺さるような周囲の笑い声に、yaの心臓は嫌な音を立てて跳ね上がった。
(耐えなきゃ。我慢していれば、そのうち飽きて終わるから……)
そう自分に言い聞かせ、逃げるように校門を出て行った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
キィ…キィ…
誰もいない公園にポツンと一人、yaはブランコに乗っていた。ここはyaが幼い頃、実の母と一緒に遊んでいた小さな公園だった。
「母さん、会いたい…(涙落」
ーーーーーバチンッ!!!
「何回言ったらわかんの?さっさと金を出せよ!!」
「ごめんなさい、ごめんなさい泣!!」
この男は育児放棄なギャンブラーだった。
5年ほど前、ドムの欲求を満たすために犯した女との間に子供が生まれ、たまたまお父さんという肩書きがついたような父親。
その二人の間に誕生したのが俺だった。
「ごめんなさい!!お願いだからこの子だけには手をあげないで泣」
「俺に命令?サブのくせにドムの言葉すら聞けないのか??!!」
ドカッ
「うぁっごめ、なさ(怯」
「謝ってる暇があんならとっとと金用意しろ!!!!」
「っ…泣」
家庭環境はまぁ、かなり酷くって、恵まれているという言葉とは程遠いものだった。
「ya、ごめんね。お母さん弱くってごめんね。不自由な思いさせちゃうなんて、お母さん失格だよね(泣」
記憶は曖昧だが、母さんはよく俺にも謝っていた気がする。
「…ya、お外、いこっか……」
梅雨入りの夜はじめっとしていて、呼吸がしづらかった。
だが、何よりも母さんと二人で遊ぶ時間が嬉しくって、楽しくって、息苦しさなんてへっちゃらだった。
母「ya。お母さんね、あなたのことが大好きなの。お父さんは、不器用なだけであなたのことが好きだと思ってくれてるわ。お母さんのことは、なんとも言えないけどね(苦笑」
「……いつかyaにもパートナーを作る日がきたら優しくて、あなたのことを守ってくれる、愛に溢れた人にしてね」
「あ!!yaもそのときはちゃんと相手に愛を捧ぐのよ」
ya「…???」
母「ふふ笑、yaにはまだはやかったかな?
………幸せになるのよ、ya」
ーーーーバタン………
父「…は?コイツ死んだ??」
俺が生まれて七年、俺の母さんはサブドロップによる精神的障害、栄養失調、疲労などによって死んだ。
父「うゎ、まじか、これからどーしよ…(チラ」
ya「ビクっ!!!」
父「コイツもサブだし…ろくに女呼べなくて、邪魔なんだよなぁ、、、いっそ捨てちまうか?いや、人身売買の手もあるか…」
ya(どーしよう、お母さん倒れちゃった、息してない…??
おれ、売られるの??もう、お母さんと一緒にいれないの??
お母さん、起きて…起きて…!!)
ーーーーー正直ここからは記憶になくて、いつのまにか俺は警察に保護されていた。
今は学費や生活費もいろいろあって負担してもらっている。
「……なんか、変に懐かしいこと思い出しちゃったな(苦笑」
ふぅー…と息をはいて、ブランコから立ち上がる。
「帰ろ…」
そのときだった。前方の角からあの主犯格の男子生徒がひょっこりと姿を現す。
「よお、ya。探したぜ」
その声を聞いた瞬間、yaの背中にドクンと冷たい戦慄が走った。
「え……、……」
「何怯えてんだよ。ちょっと話があるからさ、こっち来いよ」
男子生徒はyaの腕を強引に掴むと、近くの古びた建物へと引きずり込んだ。
バタン、と重いドアが閉まり、鍵がかけられる音が冷たい部屋に響く。
その部屋には三人くらいのドムの生徒が待っていた。
「……っ、なんの、用だよ……?」
yaは必死に声を振り絞り、掴まれた腕を振り払おうとした。
けれど、男子生徒はそれを鼻で笑い、yaをコンクリートの壁へと強く押し付ける。
抵抗した拍子に激しく身体を打ち付け、視界がちかちかと点滅し、 ぽたぽたと赤いものが床に滴り落ちる。
血だ。
しかし、恐怖のあまり痛みすら感じない。
「用? 決まってんだろ。お前が親に差別されて捨てられたこと、クラスのみんなにバラされたくなかったらさ……俺の言うこと、大人しく聞けよ」
「……や、めろ……ってか、なんで知って……!!」
逃げようとするyaの身体を四人がかりで強引に組み伏せ、yaを完全に押し潰す。
恐怖に満ちたyaの瞳を見下ろし、男子生徒はサブの絶対的な服従特性を悪用した、『コマンド(命令)』を言い放った。
「Be quiet(大人しく従え)!!!」
「っ〜〜!!!(ドクン」
その言葉が鼓膜を揺らした瞬間、身体がびくりと硬直した。
「おい単調すぎだろ笑」
「えー、じゃあやってよ、もともと始めたのお前だし」
「いいぜ?」
コマンドの感覚に恐怖を抱いたyaの手首をがっしりと掴むと、そいつはニヤリと笑を浮かべた。
「はやくKneel(跪いて) Cum(イけよ)サブがw」
「……あ、っ、う、あ……!!」
逆らいたいのに、拒絶したいのに、Subの本能が強制的に呼び覚まされ、身体が勝手に言うことを聞いてしまう。
「ほら、お前を救ってやるって言ってんだよ。主人(ドム)いない哀れな犬に、生きる意味を与えてやる。命令に従っ てれば、何も考えなくて済むんだからさァ!」
バチュッンっっっ!!!
「うあぁぁぁぁぁっっっ!!!!!(泣」
同意のない理不尽な強制力によって、意思も、身体も、尊厳も、容赦なく蹂躙されていく。
初めて受けるあまりにも一方的な暴力に、yaの身体は悲鳴を上げ、強烈な痛みと屈辱がyaを襲った。
「うわーやばーw」
「カヒュっう……あっ…ヒュ」
抵抗できないyaはただサブの特性を利用され、道具のように引き裂かれていく感覚だけがリアルに伝わる。
すると、裂け目からぬるっとした生暖かい体液が滴れた。
「うわ笑こいつケツから血が出てる」
「どうだ?俺の精液と混じってクソエロいだろw??」
「いやグロいわwww」
「次中出したら俺と交代なw」
男子生徒の歪んだ笑い声が部屋に響く。頭の中が真っ白になり、激しい恐怖と嫌悪感に支配されながら、yaの瞳からは大粒の涙がボロボロと溢れ落ちた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー幸せになるのよ、ya
男子生徒が歪んだ笑い声を残して去っていったあと、静まり返った部屋には、ただ重苦しい静寂だけが満ちていた。
yaは冷たい床の上で、一人残されうつむせのまま汚れた床を見つめていた 。
指先一つ動かす気力すら湧かない。
身体の奥から突き上げてくる鈍い痛みと、サブとしての特性を強制的に暴かれた屈辱感が、じわじわと全身を蝕んでいく。
視線の先、夕日の赤い光に照らされた床には、争った跡と、ぽたぽたと滴った赤い跡、そして自分を踏みにじっていった悪意の残骸が、生々しく汚れて広がっている。
それを見つめるyaの瞳には、もう涙さえ浮かばなかった。
(ああ……本当に、全部なくなっちゃったな……)
必死に守ろうとしていた尊厳も、いつか誰かが助けてくれるかもしれないという微かな希望も、コマンドによってすべて粉々に砕け散った。
心の中にぽっかりと空いた黒い穴からは、ただ冷たい虚無感だけが溢れるのだった。
(疲れたな……)
ーーーーーーーーーーーーーーー
どれほど時間が経っただろうか。薄暗くなってきた部屋の中で、yaは這うようにしてボロボロの衣服を整え、カバンをきつく抱きしめる。
誰の目にも触れたくない。誰の声も聞きたくない。
他人への信頼を完全に失い、深い人間不信の闇に落ちたyaは、ただ逃げるようにして、あのアパートの部屋へと足を引きずっていく。
心ももう全てがすっからかんになった感覚だというのに、体はやけに重たかった。
好評だったらまた投稿します!!ちなみに、次の番外編はnoさんのお友達目線考えてます💭
コメント
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読んだよ…やっぱりyaくんの過去、重すぎるね。母さんの「幸せになるのよ」って言葉が、こんなに辛い場面でフラッシュバックするの、胸が締め付けられたよ。サブの特性を悪用した暴力とか、同意のないコマンドとか、読んでてこっちまで息ができなくなった。でも、こんな過去があったからこそ、今のnoさんとの関係があるんだなって思うと、余計に二人の今が尊く感じるね。次の番外編も楽しみにしてるよ🌙