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👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
今思ったんですけど、もうすぐ冬ですね(((
・実在する人物を用いた創作話です!
・色々と捏造など個人的見解などで当小説は作成してます!
・そのキャラの口調がはやふやになってる所があるかもです!
・本人様達とは関係ないので、本人様達に繋がるようなご迷惑行為はお辞め下さい!
・本人様達の解像度は低いので(キャラ崩壊)無理な方は速攻閉じてください!
・誤字や矛盾してる箇所があったりしますが、その時は指摘お願いします!!
ー完全オリジナルー
なので、造語だったりもう一度言いますが、捏造ばかりだったりしますので、苦手な方やそーゆーのちょっと…って方は『運命』って感じのタイトルにコメントお願いします!
なるべく、四神の要素を沢山入れつつ頑張ります!!
その扉を開けた先には___。
深みある黒を基調に金で花の装飾が施された長袍。肩からは黒の生地で裏は赤色で出来た外套を羽織り、耳元では、光を受けて揺れる飾りが微かに輝きを放っていた。
何処か気高い雰囲気を放つ彼は、深い黄金色の長髪を1つに結び、頭には狐を思わせる耳、そしてその瞳もまた髪と同じ金色に染まる。
しかしその尊き姿とは裏腹に、彼は眼差しを柔らかく子らへと注ぎながらも、ふと獣のような鋭い眼差しを宿し、まるで獲物を見定めるかのように彼らを見つめた。細く長い指先、鋭い爪が、静かに眠る彼らの頬をなぞるその仕草には、優しさと危うさが同居していた。
「なんで、君がここに…」
問いかける僕の声が空気を震わせたその刹那、りん…と鈴が鳴るような音が微かに響いた。まるでその音に導かれるかのように、狐は静かにこちらへと視線を向ける。
睨むように相対する僕の言葉に、狐は口元を吊り上げ、不気味に笑んだ。
「耳に入ってね!来ちゃった」
と、愉快そうな声色でそう言った。
そう言ったそいつに、僕ははぁ、と重い溜息が意図もせず溢れる。
「『来ちゃった!』じゃないしっ…。ってか、 その子達に近寄らないでくれます?」
そう言いながら歩み寄り、僕は手をししっ、と払う仕草で目の前の狐を追い払う。
その動作で、多少なりとも距離を置いたそいつは不服そうな顔を浮かべた。
「んぇ ~ せっかくどんな子達なのか堪能してたのに…邪魔しないで下さいよ ~ 」
どこまでも悪びれず、愉快そうに言葉を重ねるその様子に、僕はじとりと睨みを利かせながら応じた。
「いやなんか、食べられそうな気がしたから」
「えぇっ?!いやいや…笑」
その胡散臭い笑みに、我慢ならず、僕は持っていた和傘の先をそっと足の甲へ向け、ほんのすこぉしだけ、加減をして突いてやった。
「いだっ!?!?」
短い悲鳴と共に地面へ崩れ落ちて、突いた足を庇いながらゴロゴロと転がるそいつを見て、僕は一つだけ、満足気な息を吐く。
「はっ…ざまぁないね本当に。てか本気で取って食ったりしようとするなら、gkくん相手でも許さないから」
gkくん、そう呼んだ相手は、まだ痛む足を撫でつつ、伏し目がちにこちらを見上げる。
「…流石にそこまでして言う貴方の事っスから、迂闊な真似はしないんだぜ…しかもあの青龍相手に…笑 」
と、どこか謙るような口ぶりで笑うgkくん。
「まぁ、その辺は別に心配とかしてなかったら良いんだけどね。それに…gkくんも別に弱い訳じゃないでしょ」
と、呆れ混じれに言えば、gkくんは耳をぴくりと動かしてはイシシっと悪戯を企む童子かのように笑った。
「……っま、いいや。適当に寛いでていいですよ。僕はあの子達の事見なくちゃだし」
そう言うと、gkくんはキョトンしてから、「はて?」と首を傾げる。
「貴方があの子達を見るンすか?君の神従じゃなくて」
眠る3人の容態を一人ひとり丁寧に確認しながら僕は「うん」と短かく返事をする。
「四神の力は四神自身が最も良く知る事だからね。四神の力には、『理解』と『共鳴』が必要。だから、その力を知る“同じ座”の者が導かないといけない」
三人の着崩れた衣を整える手はゆっくりと、でも迷いなく動く。僕はそのまま言葉を紡ぐ。
「だからこそ、この子たちがいずれ、それぞれの地を護るに足る力と知恵を備えるその時まで。……僕が、この三柱を見届け、育てていくよ」
その言葉には何処か慈しみを持ちつつ、哀愁を漂わせていた。
「ふーん…青龍、貴方もあの人達に育てられたせいか、似てきたッスね ~ 」
気の抜けたような声で笑うgkくん。その言葉に、僕は思わず目を細める。
きっと彼の言う「あの人たち」とは、僕を育ててくれた、かつての三柱のことに違いない。いや、確信していた。
「さて…と、俺そろそろ行きますね」
gkくんはそう言って立ち上がり、腰についた埃を軽く払う。窓辺へと向かいながらふと、僕の方へと振り返る。
「それじゃ、また会いに来るんだぜ」
その言葉を残し、ひらりと風に乗るように窓から身を投げた。
唐突な別れに投げかける言葉もなく、窓辺のカーテンが春の風に煽られて、踊るように揺れ動く。
「あの狐、相も変わらず自由奔放だな…。まぁ、狐だからこその性質なのかな?」
そう独り言の様に呟く。
「んっ…ぅうッ…」
ふと、茶色かがった髪に隠れていた白くて丸を帯びた耳がぴくりと動く。
___白き獣の血を宿す者。
この世に再び芽吹いた四神のひとり、“白虎”と呼ぶべき存在の目が、静かに開かれた。
「…ぅ?」
胡桃の殻のような、暖かな色の瞳を持つ目が真っ直ぐ僕を捉えている。
まるで見知らぬものに出逢ったかのような、不思議そうな眼差しを僕に向けた。
それから、首を小さく傾げるその仕草は、まことに愛らしい。
神といえど、生まれ出た時はただの赤子。
人のように、時を重ねてゆっくりとその身も心も育ち、やがて神座に至る。
だからこそ、今の彼は、まだ言葉を知らない。
口にするのは、母音ばかりの曖昧な響き 。
「ぅ ~ ぁ ~ 」
キャッキャと寝床の上ではしゃぐ白虎に、他の2人も目を覚ます。
___紅き炎の翼を持つ者。
“朱雀”と呼ぶべき存在の目が開かれる。明るい紫の瞳が陽光の光を受けて、きらきらと揺らめいたかと思えば、眩しげに細められる。
翼を軽く震わせながら、ふわ、と小さくあくびをひとつ。
___蒼き悠命、鎮守の理を継ぎし者。
続けて“玄武”と呼ぶべき存在も目を開いた。空に似た色。その目が、己の腕に静かに巻き付いた蛇の姿をじっと見つめていた。
皆それぞれ「うー」やら「あー」やらと幼い声を上げる。
まだまだ赤子だな、なんて思えば、胸の内にふと愛おしさが湧き上がる。
…とはいえ、これほどよく喋るとは。元気過ぎるその様子に、手は想像よりも掛かるんだろうと、先々の苦労が脳裏を過ぎる。
「おはよう」
柔らかくそう声をかけると、白虎は
「あぁい」
と返事をして次に朱雀が
「うぁ?」
遅れて玄武が
「あぅぅ」
と、各々違う声を上げる。
くすっ、と笑みを漏らしながら僕は静かに言葉を紡ぐ。
「大丈夫。みんな僕がちゃんとしっかり育てるからね」
いずれ彼らが、自らの地を護り、
時には互いに手を取り合い、均衡を保つその“柱”となれるように。
そして、ただ“神”として在るだけでなく、 人との繋がりや、この世界の在り方、僕たちの存在する意味。
それらもすべて、伝えていく。
それが今の僕に課された、もう一つの“護り”。
地を護る者としての、確かなる責務。
窓から柔らかい風が吹く。
揺れるカーテンの間をすり抜けて、一ひらの花弁が舞い込んでくる。
僕はそっと手をかざす。
その掌の上に、その花弁が音もなくふわりと降り立った。
ふと目を細めて、窓の方を見つめて、頬撫でる風に温もりがある事に気付く。
___嗚呼、どうやら、春はもう始まっていたらしい。