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東 桃子
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#溺愛
桜咲かな
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#溺愛
桜咲かな
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#溺愛
桜咲かな
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ある日。
バーで出会ったあの人と、初めて二人でご飯に行った。
楽しかった。
……いや。
楽しく過ごそうとしていた、の方が正しかった。
帰り道、家の下まで送ってくれた。
「今日はありがとう。」
「またね。」
私は笑って手を振った。
それだけだった。
その頃。
ヤマは家のベランダに出ていたらしい。
タバコを吸いながら、私たちが付き合っていた頃の写真を共有アルバムで眺めていたという。
何気なく下を見た時。
そこにいたのは、私だった。
知らない男の人に向かって、笑って手を振る私。
付き合いたての頃と同じような笑顔だったと、あとから聞いた。
「あの瞬間、全部崩れた。」
そう言っていた。
私はそんなことも知らずに、家へ帰った。
コメント
1件
うわ、これ…胸がぎゅっとなる話ですね。同じ時間、同じ場所で「楽しく過ごそうとしていた」私と「全部崩れた」ヤマ。視点の切り替えがすごく効いてて、読んでるこっちまで息が詰まりました。特に「あの瞬間、全部崩れた」って言葉、短いのに重すぎる…。ベランダから見えた景色が、二人の関係の終わりを決定づけたんでしょうね。切ないけど、すごく好きなエピソードです。