暗い街の中
「雨なんかッ…大嫌いだ!」
少年が叫ぶ。雨も風もひどく少年の姿は泥だらけだった
「明日も今日もッ 全部ッ…大嫌いだ!」
頬に傷ある
「何でッ」ポロポロ
涙が垂れ傷に染み付く
「ッ……何のためにッ雨なんかあるんだッ」
街…いや、村は酷く荒らされていた
炎が燃え村に広がる
これほど雨が降っていると言うのに
炎が広がるだけ
こんなに風は強いのに
消えない炎
少年はただその地獄絵図を見るだけでだった
「あ”ぁぁぁッ皆んなぁぁぁッ」ポロポロ
雨が降る
バケツとかに落ちて音が鳴る
ぽっ…ぽっ…
リズムができる
「♪〜〜〜」
綺麗な歌声が揃う
「こさめちゃーんご飯よー」
1階からお婆ちゃんの声が聞こえる
「はぁい」
ハンモックに座り
さめのぬいぐるみを抱きしめながら
返事をする
部屋はさめのぬいぐるみだらけ
少し雨漏れがしているから
小さい青いバケツを置いている
「よいしょっ」
ハンモックから降りて
サメのスリッパに足を入れる
「えっと…どれかなーー」
独り言を大きな声で言いながら
クローゼットから制服を探す
「あった!」
「…早く着替えよー!」
「おぉぉ!美味しそーう!」
朝食はおばあちゃんが作った和食
「ごめんね和食ばっかりでもっと美味しい物食べたいでしょ?」
お婆ちゃんが悲しい表情で話す
「ううん!こさめ好きだよ!」
「あらっありがとう」
その一言が嬉しかったのはお婆ちゃんは
声がやや高い
「いただきます!」
「ん〜〜〜っうまぁぁ」
頬に手を当て幸せそうに食べる
「良かったわ〜」
お婆ちゃんはとても嬉しそうだ
洗面所で色々と準備をする
バシャバシャ
フキフキ……
スッ…カチッ
「………よしっオッケー!」
水色の水滴のような…雨のような
イヤリングをして準備完了
鏡を見つめ息を吸う…
「……こさめ…今日も可愛い!」
これが彼に取っての最高の言葉だ
「おばあちゃん!行ってくるね!」
「行ってらっしゃい」👋🏻
元気よくドアを開けて出発する
その背中には何処か…いや素敵な
背中だ
プロフィール
夢学園
雨乃 小雨(アメノ・コサメ)
15歳
好きな食べ物
スルメイカ
好きなもの・こと
歌うこと、演技、雨?
嫌いなもの・こと
火
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