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もう朝かベットから見える時計の針は七時を指していた
早く起きてしまったか、もう一度寝てその後に祠にでも向かおうかな
六花は居るだろうけどアスマさんは仕事かな
あの時すぐ別れてしまったから連絡先を聞けばよかった
そう思っていると突然視界の上からひょこっと顔がでてきた
「起きたか」
思わず悲鳴をあげてしまったのは仕方がないと思う
「うるさい餓鬼だな」
「悪い。突然現れたからびっくりして」
ふんと鼻で笑っている彼は確かキウといい名前だったか
この妖怪とは特に喋ったことがなくどうゆう人物なのかすら分からない
特徴と言えば長い髪を高い位置に結んでいることそして大きい耳だろう
狐なのかな?と思い興味本意で触れようとした時だった
彼が鋭い目つきでこちらを見てきた
「おい、何をやろうとしている」
「少し気になってしまって」
「普通聞くものじゃないのか?」
「そうだな。あんまり妖怪と触れていないから分からなくて」
妖怪の距離感は本当によく分からない
個人差があるのは人も同じだが明確な上下関係や人じゃ有り得ないところがやはり彼等にはある
「ところでキウはなんでここにいるんだ?」
なんだ聞いていないのか、と少しため息をついた
これ俺が悪いのか?
というか聞くって誰から?
「六花に頼まれた。ツクモが心配だから近くにいてあげろとな」
「なるほど」
六花の目の前で正々堂々と妖怪と関わることを決意したんだ
関わってほしそうにない彼からしたら心配だろうな。それでキウがここに来たのか
と自分の中で点と点が線で繋がる
「ありがとうキウ」
「礼は私ではなく六花に言え。あいつが私に頼むなど珍しいからな」
「そうなのか、六花とキウは昔からの友達なのか?」
「友達?そんな優しいものでは無い。そんな綺麗な関係では無い」
「じゃあどんな?」
「そうだな」
彼は考え込むように顎に手を当てる
そしてこう言った
「会ったら話す。それだけの関係だ」
やっぱり分からない、こいつらの考え方は
きっと俺たちはそうゆうのを友達と言うのに
「そうか」
「じゃあ俺はもう一度寝るから」
不服そうな顔をしながらキウは頷く
きっと真面目なのだろうな
眠りに入った小僧、ツクモと言ったか
その顔を見ながらふとあの時のことを思い出してしまった
だけどやはり思い出すべきではなかったのかもしれない
あの少年のことなど忘れてしまおう
この小僧にも本当は関わりたくなどなかった
人など関わりたくないのだ
人なんてろくでもない、早く終わってしまえ。このまま全部
この夏が早く終わることを心の中から永遠に願ってしまう
俺もろくでなしだ
ーおまけー
「キウと六花って何話すんだ?」
「普通の会話だ」
「例えばどんな?」
「最近美味しかった食べ物とかか?」
「意外と平和なおじいちゃんみたいなことしてるんだね」
「まぁ長年生きてるからな」
ーー設定ーー
キウ
狐の耳がついてる妖怪
鋭い目つきで怖いイメージがあるがそんなことは無い
真面目である